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第十二章・12

 ぱん、と乾いた音をたてて、石はイジェスに当たる寸前に粉々に砕けて消えた。 「すげえ! お師匠、すげえ!」 「オーラの加護を身につければ、お前にもできるようになるぞ」  オーラを高めその身にまとえば、それはちょっとした防御壁にもなる。  ある程度の攻撃なら無効にしたり、その威力を弱めたりすることができるのだ。 「今から時々、こうやってお前に石を投げるからな」 「えッ!?」 「常にオーラを意識しておかねば、石はお前に当たって痛い思いをするぞ」  これは大変なことになってしまった。  しかし、不意を打たれて痛い思いをする点では、座禅とさほど変わらない。  じっと座っているよりも、こちらの方が刺激的でおもしろそうだ。

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