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第十三章・3

 元はと言えば、出張や旅行のお土産として家庭に買って帰ったその夜に、一家だんらんのひとときをこの『うなぎパイ』で楽しんで欲しい、との願いを込めて考案されたキャッチフレーズである。  それを博学なディフェルが知らないわけはないのだが、ナッカにこうまで期待されると無碍にもできない。  ここはひとつ、乗ってみる事にした。  ディナーを終え、デザートとしてこのうなぎパイを2つほど食べた後、ディフェルはまるで酔ったかのように、熱く甘くナッカを誘ってみせたのだ。 「なぁ、ナッカ……」 「なッ、何なに!?(なンかディフェル、色っぽいけど!?)」 「少し……、熱いな」 「うんうん、俺もそう思ってたとこ(溜息とか、エッロ~♪)」 「食器の片付けや、水浴が先なんだろうけど……」 「そうか?(いやもう、そんなの明日でも明後日でもいいって!)」 「おかしいな……。何だかもう、我慢できないんだ」  と、ここでディフェルは白い首筋をうんと伸ばしてナッカに口づけた。 「行こうか、ベッド( うなぎパイ! Σd(゚∀゚d)オウイエ!! )」  内心少しだけ舌を出し、ディフェルはナッカと共に寝室へ入った。  もちろん、いつもよりやや乱れてみせた。

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