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第十三章・11

 そんな防衛線が張られている事も知らず、ナッカはルドーニに四角い箱を差し出した。 「はい、これ。俺からのプレゼント、っていうか、応援」 「はぁ?」  ナッカが渡してきた、菓子折りの箱。  パッケージデザインにはもちろん、こう入っている。 『夜のお菓子 うなぎパイ』 「これな、こないだ行ったハママツ公国の出張みやげなんだ。夜に食べるとさ、マジで効くんだぜ」 「効く、って何に」  ぽかんとしたルドーニの耳に口を寄せ、ナッカはひそひそと打ち明けた。 「コレ食べたディフェルさ、凄かった。あんなディフェル、初めて♡」

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