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第十四章・7

 まずは軽いジャブからいくか、と眼にとまった少年に教科書を読ませてみた。 「医療においては、唾液、精液、体液は血液と一緒です。ですから……」 「何ッ!?」  ルドーニの大声に、教室内は目を円くした生徒たちでいっぱいになった。 「そこ、もう一度読んでみろ」 「はい。医療においては、唾液、精液、体液は血液と一緒です」 「マジかよ……」  難しい顔をして黙り込んでしまったルドーニ先生の様子に、生徒たちはざわめいた。  まさか、先生が教科書に載ってるコトを知らないなんて!

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