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第十四章・13

「ルドーニ!」  神殿内の私宅に、今度はヴァフィラが飛び込んだ。  まだルドーニは、ここに居るはず。  そんなヴァフィラの勘、というより願いは、思うとおりの面を見せ、キッチンから彼が顔をのぞかせた。 「あ、ヴァフィラ。ちょうど良かった。今、ランチの準備……」 「ルドーニ! 何も言わずに別れよう。今すぐに!」 「何ィ!?」  こいつは拳骨で殴られるより、痛い言葉だ。  しかしヴァフィラの方から宣言される別れ話は、今が初めてではない。  ルドーニは先ほど殴られ冷静さを取り戻した頭で、ヴァフィラの方へ歩んだ。

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