359 / 459

第十四章・20

「んッ! はぁッ。あっ、あっ、んあぁッ!」 「ヴァフィ……、ヴァフィラ……」  もっとじっくり味わうはずだった、ヴァフィラの肢体。  しかし現実はその逆で、ルドーニは余裕なく腰を使っていた。  いつもより締まりのいいヴァフィラの体は、ルドーニを瞬く間に高みへ駆け昇らせていく。 「う、くぅうッ!」  ぽろり、と涙がこぼれた。  ルドーニは身体を大きく倒して、その涙を吸い取った。  すると、そこへ。  ヴァフィラが手を伸ばし、ルドーニの頬に触れる。 (まただ)  さっき汗が胸に流れた時、それを乳嘴ごと舐めとった。  あの時も可愛い声でさえずりながらも、こうして頬に触れてきたのだ。

ともだちにシェアしよう!