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第十四章・24

 ルドーニの精が、濁流の様にヴァフィラの内をいっぱいに満たす。  手指を絡め合い、体を重ね合った。  乱れた呼吸を溶け合わせた。 「ヴァフィラ」 「……何だ?」 「ありがとう。心配してくれて」 「解かれば……いい……」  熱い寝室の空気は、事後の甘やかな温さに変わっていく。  その中で、二人はただ抱き合った。  互いを思いやり、心地よい夢の世界へと忍んで行った。

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