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第十五章・7

 ふんふんと鼻歌を歌う勢いで、ルドーニは寝室のベッドを整えていた。 「ルドーニ、ベッドメイキングくらい私が自分で」 「いいからいいから♪」  キスで、わずかながらヴァフィラらしさが戻ったのだ。これはきっと……。 (さらにセクシャルな刺激を与えれば、記憶もぐんと甦るに違いない!)  そう考えたルドーニは、ベッドの中に潜りこむと、ぽんぽんと自分の隣を叩いてみせた。 「ささ、寝ようぜ♡」 「うん……」  いぶかしく思いながらも、ルドーニの隣に横たわるヴァフィラだ。  灯が消され、寝室は暗くなった。  暗くなったとたんに、ルドーニが活発に動き始めた。

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