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第十六章・25
やはり闇の魔闘士同士、考えることは同じかと100年ほど時を駆けた途中で鉢合わせしたルドーニとアドリアノは驚きながらも納得した。
「まずは一発殴らせやがれ!」
顔を合わせるなり、アドリアノが拳を向けてくる。
拳を手のひらで受けたルドーニは、面食らった。
自分と同じ顔をした男が突然殴りかかってくるのは、なかなかに精神にぐっとくる。
「藪から棒に、なんだ!」
「てめえ、俺のアプロスにブチ込みやがったな! どうだったよ、あいつの内は!? 悦くなかったとは言わせねえぜ!?」
は、とルドーニはそこで思い出した。
状況が同じなら、当然ヴァフィラもこいつに!
「殺してやる!」
鋭い蹴りが、アドリアノを襲う。
「ヴァフィラはな、俺以外知らねえんだよ! それを汚しやがって、許せねえ!」
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