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第十六章・31
「ねぇ、ヴァフィラって、どんな人?」
「え? 何というか、素敵な人だ」
「きれい?」
「ああ、アプロスに似てるよ」
ありがとう、とアプロスは微笑んだ。
「ヴァフィラのこと、好き?」
「大好きだ」
「じゃあ、その言葉は元に戻ったらちゃんと伝えてあげてね」
アドリアノは、あまりそういう事は言わないから、とアプロスは少し顔を伏せた。
「そんなこと、無いと思うけど」
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