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第十六章・38

「……ヴァフィ。ヴァフィラ!」  がくがくと揺さぶられる心地。  は、と我に返ったヴァフィラは、四肢をじたばたともがいた。 「やめろ! 放せ!」 「ヴァフィラ、俺だ! ルドーニだ!」 「ルドーニ?」  心配そうに覗き込んでくる顔。  温かな腕。  間違いない、ルドーニだ。 「ルドーニ!」  二人、かたく抱き合った。  大きな掌が、髪を、背を撫でてくる。

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