435 / 459

第十七章・2

「これは……、なんと見事な……」  バラのアップルパイ。  薄くスライスしたリンゴを、まるでバラの花のように巻いて作った、見た目も麗しいアップルパイがヴァフィラを出迎えた。  手のひらサイズの可愛らしいものから、ホールサイズの豪華なものまで、バラ、バラ、バラ。 「どうやって作ったんだ?」  そう尋ねると、ルドーニは照れくさそうに笑う。 「いやなに、ひと手間かけただけだって」  ひと手間どころか、二手間も三手間もかけただろう事は、見ればすぐに解かる。  そしてそれは、見た目だけではない事も。

ともだちにシェアしよう!