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第十七章・25
その中で、ルドーニはソーセージに眼を止めた。
ただの腸詰ではない。
いくつもの切れ込みが入れてある。
「これは? 切る事で味わいが深くなる、とか?」
「よく見てくれ」
笑うヴァフィラ。
少しいたずらっぽい眼つきは、何か含んだところがあるのか。
片側に切れ込みが入れられ、8つに分かれている。
火であぶってあるので、いい具合に反り返って、まるで足に見える。
「これは……、タコか!? タコさんウインナーか!」
「当たり」
堪えきれずにヴァフィラは、声を立てて笑っている。
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