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同居人の誕生日は今日だけど、俺は何も用意してない(2)

買い出しに付き合うようになってから、カゴを持つのは盛山の役目になっていた。お互いにそう決めたわけではないが、そうでもしないと、盛山は本当に手持ち無沙汰になるのだ。 この日も、スーパーに着くと盛山は当然のようにカゴを取り、玉ねぎとジャガイモを見定めている細川の後を付いていった。 後はシチューのルーを探すのみという段階で、細川がふと足を止めて呟いた。 「……そういえば、明日の朝ご飯のことを考えてなかった」 「パンでいいなら俺が適当に選んでくるけど。どうする?」 「じゃあお願いするわ。出来れば甘くないパンが良い」 「分かった」 盛山は細川にカゴを預けてパン売り場へ向かった。ホットドッグやカレーパンなどが並んだ総菜パンの中から焼きそばパンとピザパンを一個ずつ取って、細川がいるであろう調味料売場の周辺を探す。 細川は早々にシチューのルーを見つけてふらふらしていたようで、盛山は彼をお菓子コーナーで見つけた。 「ほい。焼きそばパンとピザパンにした。明日好きな方選ぼう」 「お、ありがとう」 カゴの中身は、ルー以外にもいくらか増えていた。 お菓子をいつの間にか増やしてしまうのは、細川だけでなく盛山もやっていることなので、目を瞑ってもいい。しかし、お菓子や洗剤以外にも見覚えのないものが増えているような気がする。 細川は何食わぬ顔をしているが、どうせ会計の時に分かることだ。お菓子の隙間から銀色に光る何かを横目に、盛山は細川とレジに向かった。

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