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第10話 右肩の跡

「この跡があるから、聖装を脱がなかったんですか?」 右肩にある火傷の跡に唇を押し当てられて、私は仰け反った。 「……止めてくれないか、セド」 「町の教会で俺はアルのことを調べました。そこであなたが小さい頃火傷を負ったことを知りました」 私は幼い頃、家が焼け家族を失った。 愛する家族は焼け死に、私は重症の火傷を負ったが 奇跡的に生き残ったのだ。 神が私を助けてくれた。 だから私は神を愛する聖職に就いた。 「アルが神を愛するように、俺もアルを愛してます。アルは俺を愛さなくていいから、俺に身体だけください」 「駄目だ。私の全ては神に捧げている。だから君に何も捧げるつもりはない」 私はセドに組み敷かれながらも、必死に抵抗した。 「……なら、力ずくで貰います」 彼は私のズボンに手を掛けると、下着ごとスルリと脱がされてしまった。 「止めなさ……いっ」 「目の前に欲しいものがあるのに、止めるわけがないでしょう」 両足を高く持ち上げられて、私の尻の穴に勢いよく彼の反り勃起ったペニスを挿入れた。 「ヒぁっっ!!」 痛みと共に侵入してきたセドは、直ぐ様私を犯した。 「やめぇてっ、……せど!!」 私は彼の胸を思い切り押したが、びくともしないどころか上下に動き始めた。 「俺がっ、アルの中を満たしてあげます。誰よりも、神よりもあなたを愛しますっ」 こんなこと、私は聞いてない。 こんなこと、あり得ない。 「あっやめな、さぃ。せど、せどりっく」 痛みの中でセドは大きくなるのが分かって、私は焦った。 神が見ている。 私は彼を愛せない。 そして、私の尻の穴にセドが弾けた。 私は犯された。 神を愛している私は、セドに犯された。 私は、……納得出来なかった。

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