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第17話 啼くような自分の声

ミカエルのなすがまま、私は地に這い腰を上げた。 一度セドリックにされていたし、この場を誰かに見付からなければ済むとも思っていた。 「やっぱり神父様は慣れているんですね。どうすれば悦いのかを知っている」 そんもの知るわけがない。 「……この行為が終われば君は去るだろう」 「そうですね。今日は終われば帰ります」 私の尻にミカエルは顔を埋めた。 そして穴を舐められ、声を上げた。 「ん、あぁ……!!」 こんな動物が啼くような声が自分の声のわけがない。 けれど私から発する声に間違いはなかった。 尻の穴を舐められるのがこんなに気持ちのいいものだとは知らなかった。 「神父様、どうか僕を受け入れてください」 たとえ身体を受け入れたとしても、心までは受け入れはしない。 ミカエルに言っても聞かないことだろう、私は心の中で叫んだ。 そして私の中にミカエルが侵入ってくる。 セドリックが侵入ってきたときとは違う異物感は、痛みよりも快感を感じていた。 何故、していることは同じだったはず。 ただ違うとすれば、私の気の持ちようだけ。 「あぁ、……んっ!!」 ミカエルの手が私の腰を固定すると、マウンティングを始めた。 動かれると、私の身体を快感が走り、堪らなくなり地に顔をつけた。 まるで野性動物が本能のおもむくまま性交をしているような、きっとそのように見えるだろう。 「ははっ、……とんでもない名器だ」 セドリックだけでなく、ミカエルとも関係を持ってしまった私は背徳感で気持ちが押し潰されそうになりながら、快感に啼いた。 「やら、あ……んぅ。あぁ……やぁっ」 神よ、我らの父よ。 どうかお許しください……。 ミカエルが弾けて、私の中に生暖かいものが注がれた。 私は納得出来ぬまま、力尽きた。 「神父様、この関係は内密に。また僕の悩みを聞いてください」 遠くで、ミカエルのそんな声を聞いたような気がする。

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