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第27話 まるで、愛し合ってるみたいな
「しゃぶって、わかってると思うけど、オレのでかいから。こんなんじゃ挿 んないよ」
言葉と共に、指が追加される。
奥へと進もうとする異物を、無意識のうちに跳ね返そうとアナルが締まる。
3本目の指が、中へと挿 りたそうに、ゆるゆると孔の入口を撫で擦る。
腹に力を入れ、意識的に孔を拡げた。
ずぬぬっと3本の指が、俺の奥へと挿り込んでくる。
「……ふ、………っ」
ぐるりと掌を上に向けるように回された男の手。
垂らされたローションが、その指を這うように俺の中へと浸潤してくる。
緩かに大きく挿抜される指に、ぐちゅぐちゅと、ねっとりとした音が響く。
絡みつく濡れた音が自分のアナルから発せられているコトに、恥ずかしくなり悶えた。
目の前にあった枕を掴み、顔を埋めた。
「ごめん。……痛かった?」
指の動きを止めた男は、俺の背に、ぴたりと身体を貼りつける。
覆い被さりながら、耳許に寄せた唇で心配そうに囁かれた。
ぞわっとした感覚が、耳から身体を震わせる。
痛い訳じゃない俺は、枕に顔を埋めたままに、小さく首を横に振る。
安堵したように、ほっと息を吐いた男は、俺の耳殻に唇をつける。
指先で器用に俺の中を探り広げながら、頸に、背中に、口づける。
普段、相手にしている奴らなら、自分の快楽を追う。
俺が尻肉を掴み、孔を見せれば、鼻息を荒くして、問答無用で挿入される。
好きなように腰を振り、果てる。
俺はそれに合わせ、欲望を発散する。
身体中に降るキスの雨に、胸の奥が擽ったい。
まるで、愛し合っている恋人同士みたいなセックスに、身体の芯が震えた。
でも、指でイかせるつもりはないらしく、激しくは攻めてこない。
あくまでも、そこを広げるコトを目的に、男の指が出入りする。
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