「……もうちょっとだけ、挿れても…いい？ 挿れたら、大人しくしてるから…」 　我慢が限界に達したように、強情(ねだ)ってくる男に、俺は尻の肉を掴む。 　男の視界に、結合部を曝すように、腰を反らせた。 「ん………っ」 　促すように尻を差し出す俺に、男はゆっくりとペニスを沈め始めた。 「ぁ…………ふ、ぅ…」 　じっくりと勿体振(もったいぶ)るように、じわじわと侵入してくる太い杭。 「はっ……」 　小さく息を吐いた男は、俺の背に額を預けた。 「全部、……入っちゃった。凄いね…エロい……」 　ひくひくと蠢く俺の尻を撫で回しながら、男は満足げな声を零す。 　頸や背にキスを落としながらも、俺の身体がその大きさに馴染むまで、男は動かなかった。 　焦れったさが、苦しさを凌駕する。 「も、…いい」 　肩越しに男を振り返り、動けと暗に示す。 　寄ってきた男の顔。 　ちゅっと額にキスをした男は、ゆっくりと腰を引く。 　ずるずるとゆっくり抜かれるペニスに、内蔵を引き摺り出されそうになる。 　張り出したカリが、ゴリゴリと肉壁を抉る。 　抜き去られる直前に動きを止め、またゆっくりと俺を穿つ。 　閉じかけたそこを有り得ない質量で押し開かれる感覚に、尻が、腿が痙攣する。 　ゆるゆると動きながら、男の手が俺の胸を探る。 　びんと存在を主張する突起を探り当て、捏ねるように指先で弄(もてあそ)ぶ。 　こりこりと押し潰される感触に、内壁が痙攣した。 「気持ちぃ？ ここ、好き？」 　俺の反応に気を良くした男は、執拗に乳首を愛撫する。 　中を穿たれ、両胸を弄られ、背中までもを唇で食みながら、男は優しく突き上げる。 「は……ぁ、………んっ、く…」 　零れそうになる甘い声を、枕に顔を埋め、掻き消した。 　ちりっとした痛みが背に走る。 「ぃっ……なっ…、んっ」 「好きにしていいって言ったの、あんたでしょ」 　痛みの走った背を、べろりと舐められた。 　キスマーク、つけやがったな……。 　腹が立ったような気がしたが、揺さぶられる快感に、苛立ちが蹴散らされた。