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第30話 意地っ張り上等 <Side 真実

 きゅうきゅうと締めつけてくる孔は、如実に快感に堕ちているコトを伝える。  男でも女でも、オレのモノはデカ過ぎて、痛いから嫌だと拒否られたコトがあった。  痛くしないようにと、念入りに(ほぐ)すオレ。  焦れた彼は、オレを煽る。  入らないかと思ったそれを、根本まで埋められたコトに、堪らない興奮が血を沸騰させる。  動きたくて…、思いのままに、この身体を貫きたくて、腰が震えた。  目の前の色香を放つ背に唇を寄せ、気を散らす。  唇が触れる度に、照れたように身体が蠢く。  恥ずかしそうに揺らめく身体が可愛らしくて、思わず、キスマークをつけていた。  我慢する鼻から抜ける声が、エロい。  枕に吸収されてしまう音が、惜しくなる。 「顔、上げてよ。声、聴きたい」  後頭部の髪を(いじ)りながら掛ける声に、彼は更に顔を埋めた。  意地でも啼き声を聴かせないつもり?  ……上等だ。  頑なに顔を上げない背中に、噛みついた。 「いっ、……ぁあんっ」  噛みつかれた痛みに、腰が反り、背が逃げる。  顔を上げた瞬間に奥を穿てば、甲高い声が零れ落ちる。  啼いた瞬間に、彼の顔は慌てるように枕へと戻った。  可愛い声なのに。  堪らない音なのに。  なんで、聴かせてくれないんだよっ。  拒まれている気がして、一旦、ペニスを引き抜く。 「ひ………んっ…」  がさつに引き抜いた衝撃に、彼の身体が引き攣った。  固まる彼の身体を、ぐるりとひっくり返した。  仰向けにされた彼の足を持ち上げ、エロい内壁が捲れ見えるそこに、再びペニスを押し当てる。

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