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第31話 すべてに煽られる

 ひっくり返しても放さない枕は、彼の顔を隠したままだ。  ―― ぐちゅんっ  勢いよく、彼の中へとペニスを突き戻す。  今の今までペニスを咥え込んでいたそこは、難なくそれを飲み込んだ。 「………っっ」  喉を反らせた彼の口から、声にならない空気が詰まる音がする。  頑なに放さない枕を掴み、取り上げる。  潤んだ瞳が、オレを睨み上げる。  掴んだ枕を遠くへと放り、ぷっくりと膨れ上がっている前立腺を、遠慮なく擦り抉る。 「ちょ、ぁん……ま、ぁ、……んっ…」  恥ずかしそうに視線を背けながらも、喉を衝く声が止まらない。  眉間に寄る皺。  下がる眉尻。  震える睫毛。  潤む瞳。  赤く染まる目尻。  閉じきらない唇。  熱い吐息。  すべてが、オレの股間を直撃する。  いやらしい肉壁が、甘えるように、締めつけ絡みついてくる。  あまりにも扇情的な光景に、オレのペニスが膨れ上がる。 「な、…もう、でっか…、すん、な、……はぁん…っ」  彼の顔の横に両手をつき、小刻みに奥を突き上げる。 「無理。…エロすぎ。……可愛い過ぎっ」 「っざけ……ぁ、ぁん………ヤバっ…ぃ…」  前立腺をカリ首で引っ掛けるように、腰を打ちつけた。  エロすぎて、堪らない。  大きくグラインドさせる腰に、ぎゅんぎゅんと締まる内壁が、ねっとりと絡みついてくる。

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