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大和&和風パフェ-4

「あっ…、はぁっ」  最初から大和さんは、高速で動く。こんなに激しい大和さんは初めて…!  広い背中に手を回した。汗でしっとり濡れている。  大和さんの名を呼ぶけれど、ほかには言葉が何も出ない。何度も突かれて、体が壊れそう…! 「や…大和さ…! …いたっ!」  ベッドのヘッドボードに頭をぶつけた。激しいピストン運動で、いつの間にか体がずり上がっていたんだ。 「だ…大丈夫か新太…悪かった」  大きな手が、優しく撫でてくれる。 「へ…平気…です」  荒く息をつきながら、やっとそれだけ出た。  このベッド、190センチぐらいある大和さんには、小さいんだろうな。足がはみ出したら、冬は寒かったりして。 「大和さん…体勢変えていいですか…?」  打った所を撫でながら、“そうだな”と大和さんがつぶやく。 「また、新太が頭を打ったりしたら大変だ」  背中を抱えられた。繋がったまま、抱き起こされた。ベッドの上に座った形で、俺は真正面を向いて大和さんにしがみついている。…この格好、わりと恥ずかしいかも…。 「いくぞ、新太」 「う…わっ」  下から激しく突き上げられる。息をするのも苦しいくらい。でも、つらくない。むしろ、気持ちいい。スポーツをするときの爽快感とは違う――たぶん、これが“快楽”ってやつかな。  俺も大和さんの動きに合わせて、腰を上下させる。 「だ…だめだ…新太…」  大和さんが、俺の腰をしっかりとつかんで動きを止めた。 「だめだ…イキそうだ」  挿れてからそんなに時間はたっていないけど、もう大和さんは絶頂を迎えようとしている。  俺の中がうずいている。早く動きたくて、体の中がくすぐったい感じがする。 「イッて…」 「新太…?」  俺は大和さんを、ぎゅっと抱きしめた。 「イッてください…動き…止めないで」 「いや、でも――」  壊れ物に触れるように、大きな手が背中を撫でた。 「何だか早いから…新太に悪いし…なんか、カッコ悪いし…」  久しぶりだったから、今日はちょっと早かったんだ。そんな大和さんが可愛くて、吹き出してしまいそう。 「気にしないでください」  大和さんの目を見つめた。 「大和さんが…俺の中が気持ちいいって思ってくれるなら、早さなんて関係ありません」  俺だって、大和さんの愛撫が凄すぎて、すぐに射精してしまうときもある。 「そうか、すまないな」  と言うと同時に大和さんは動き始めた。十回ほど動いたころだろうか、大きな息を吐きながら大和さんが果てた。 「次は、新太の番だな」  大和さんは俺を優しくベッドに横たえると、フェラチオしてくれた。大和さんはいつも、口でイカせてくれる。 「うぁっ…!」  力があるせいかどうかは知らないけど、大和さんの吸引力は凄い。このまま引っ張られて千切れそうなぐらい。 「あ…すご…い…、あぁっ」  強いだけじゃないんだ。時々、動きが止まったかと思うと、舌が絶妙にうごめく。ヘビのチロチロと動く舌を連想させるような…。 「あっ…、もうダメッ、イクッ!」  毎回、口から体を離そうとするけど、大和さんは離してくれない。そうして俺は、口内発射してしまう…。 “ゴクン”と飲み干す音が聞こえた。口元を拭い、俺のサオや先端をティッシュで丁寧に拭いて、ブランケットを被せてくれた。隣で大和さんは、俺を抱きしめてくれる。何度も何度も、キスをしてくれる。  大和さんは“久しぶり”だったけど、俺はそうじゃない。文化祭の前日、俺の方が早く準備が終わり、部屋に戻った。中山からは“遅くなる”ってメッセージが来てたから…つい…なんとなく…、大和さんの手とか背中とか、エッチしたときの状況を思い出したから…自分でしたんだ。  大和さんはどうなのかな。この部屋で、一人でしたことあるのかな。一人部屋だし、誰に気兼ねもいらない。俺だったら、絶対にしてる。大和さんだって――ヤバい、想像したらまた体が熱くなりそう。  大和さんの手が、俺の頬を撫でる。そう、思い出したのはこの手。俺はこの手が大好きだ。 「大和さんの手、大好きです」  そう言って、厚みのある大和さんの手のひらに、唇を押しつけた。 「そうか? ありがと」  大和さんは照れ笑いをした。なぜだろう、何となく気恥ずかしい。さっきまで、もっと恥ずかしいくらいのエッチなことをしていたのに。  このまま、大和さんに抱きしめられて眠ってしまうんじゃないか、なんて思ってたら“グウーッ”とお腹が鳴った。ヘッドボードにある時計を見ると、そろそろ夕食の時間だ。 「ハハハッ、腹減ったな。食事に行くか」 「はいっ」  起き上がった俺に、大和さんはシャツを羽織らせてくれた。大和さんは自分の部屋だから、私服に着替える。厚い胸板がTシャツで覆われ、ちょっと寂しい気がする。  でも、次に大和さんの胸元を直に見るのはいつだろう、なんてニヤニヤしていたら大和さんに、 「何ニヤニヤしてるんだ? 早く飯行くぞ」  なんて言われて強制的に俺を膝の上に座らせ、パンツをはかせた。 ――大和&和風パフェ・Fin.――

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