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第37話

 1年生の遥人が入学してきた時、拓の胸は歓喜に満ち溢れた。  あぁ、遥人。  久しぶりだ。  本当に、俺の元へ帰ってきてくれたんだな。  15年ぶりの遥人は、少し変わっていた。  ちょっぴりシニカルな笑み。  ちょっぴり着崩した制服。  いいさ、少しくらい変わっていても無理はない。  要は、俺のことを思い出してくれるかどうかだ。

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