42 / 44
第42話
拓の顔が、唇が近づいてくる。
「ちょ、たっくん! 近い、近い!」
「遥人……、遥人ぉ……」
拓の唇が、遥人を捉えた。
柔らかな感触。
滑らかな舌。
「たっ……くん……」
見える。
制服を着た、15歳の拓先生が。
いや、たっくんが。
やつれて、ビール片手に携帯を見つめる、たっくんの姿が。
虹色のシャボン玉が、ぱちんと弾ける心地がした。
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
42 / 44
ともだちにシェアしよう!