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第2話
天佑が修行する土地は、竜神伝説で名高い場所であること。
そしてそこには、徳の高い老人が住んでいること。
そして、天佑はその師の元で魔闘士を目指して、過酷な修行を積むのだということ。
「ま、死ぬ気でがんばるんだな。もっとも、死ぬ気がなくても修行中命を落とすことも充分ありえるがな」
男は、物騒な事をへらりと言ってのけた。
カラド。
地上に愛と平和をもたらす、女神・ラニマの聖地。
そして自分は、そのラニマを守る魔闘士となるのだ。
正直、聖地やラニマ、魔闘士などと言われてもピンとこなかった。
おそらくは、これまでと同じように、孤児院で一日中体力づくりの訓練をしていた時のように過ごすのだ。
覚悟は、できている。
いいだろう。
俺の力がどこまで通用するのか、試してみようじゃないか。
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