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第13話
これまで入ったことのない部屋に、天佑は通された。
壁には人体の図の描かれた大きな紙が貼ってあり、棚には何やら見たこともないような器具が収めてある。
そして、簡易な寝台。
そこに横になるように、師父に促された。
「どうじゃ、天佑よ。体の調子は。疲れたかの?」
「平気です、師父。これくらいどうということはありません。明日も、よろしくお願いします!」
「またまた、無理をしおって~」
「ぐぅッ!」
師父に足をぐいと掴まれ、天佑は思わず声をあげていた。
ぱんぱんに張っている。
強がってはいるが、全身筋肉痛で歩くこともやっとなのだ。
「では浩宇、おぬしの修業を始めるかの」
「はい」
そう。師父の傍らには、浩宇が立っている。
浩宇の修業とは一体……。
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