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第24話

 もともとノンケだったはずの一真だが、麻希の事は初対面から憎からず感じていた。    茶目っ気のある、明るい性格。  もう高校3年生だというのに、中性的な部分を残した骨格。  一真先生、先生先生とじゃれついてくる、懐っこさ。  そして好意が、恋慕に変わってしまった今、いつも受け取る10000円がやけに悲しい。  麻希に宿題を教えてやったり、一緒にカフェでお茶を飲んだり、映画を観に行ったりしたこともあった。  そうやってどんどん距離を縮めて行っても、どうしても聞き出せない麻希の悩み。  本当に、悩みなんてあるのだろうか。  もともと、俺が勝手にでっちあげた推測だ。  麻希はただ、お金持ちのお坊ちゃんはただ、単純に金で俺を玩具にしているだけなのかもしれない。  そう思うと楽しい日々にも影が差していた。

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