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第21話※
「ちょっ…わっ、あ、あのっ…」
ズルズルと家まで連れて来られ、ズルズルとリビングに引き摺られ、山岡はワタワタと焦っていた。
「もう黙れ」
「っ…や、でもっ…」
「お仕置き、って言っただろ?黙って俺の言う通りにしろな」
「っ…日下部先生っ…」
「それとも何か?痛いお仕置きにされたい?」
クスッと笑う日下部は、完全に意地悪モードに入っていた。
「それはいやです…」
フルフルと震えて首を振る山岡に、日下部の笑みが深くなる。
「だったら黙って俺の言う通りにしてろな?」
クイッと山岡の顎を持ち上げ、深いキスをねっとりと与える。
途端にボーッとする山岡を満足そうに見下ろし、日下部はその身体を支えて寝室に導いた。
「日下部先生…?」
トサッとベッドに寝かされ、山岡がぼんやりとした目を日下部に向ける。
スッと山岡の眼鏡を奪った日下部は、優しい笑みをふわりと浮かべた。
「泰佳…」
「っ…?」
「好きだよ」
「っ、ぁ…」
サラリと山岡の髪を撫でて、日下部はその手をスルリと胸元に滑らせた。
片手で器用に山岡のシャツのボタンを外していく。はだけた胸元から手を差し込み、見つけた突起をつまむように弄り始めた。
「あっ…」
「ふふ、ツンって尖った」
「やっ…」
自分の身体の反応に、恥ずかしそうに身を捩った山岡を許さず、日下部はもう一方の手を下に滑らせる。
素早く外したズボンのボタン。流れるように下ろしたチャックの音がジーッと響く。
「っ!日下部先生っ…?」
スルリと下着の中に滑り込ませた手で、直に山岡のペニスを愛撫する。
「っ、やぁ…。日下部せんせっ…」
カァッと顔を真っ赤にして、山岡が身悶える。
「泰佳。俺も、名前呼んで?」
「っ?!」
「知ってるよな?」
山岡のペニスを扱きながら、日下部はクスクス笑った。
「あっ…んっ、千、洋っ…」
「いい子だ」
素直に要求に応える山岡に微笑んで、日下部はスルリとズボンと下着を剥ぎ取った。
「あ…やぁ…。そんな、恥ずかしっ…」
下半身を剥き出しにされ、山岡がイヤイヤと首を振る。
反射的にコロンと転がって逃げようとする山岡を押さえて、日下部は愛撫する手を大胆に動かした。
「嫌じゃないだろ?」
手の中のものが、力を持ち始めたのを見て、日下部がからかうように笑う。
日下部が与える刺激に勃ち上がってしまった自分自身に、山岡はますます恥ずかしそうに頬を染めた。
「泰佳…」
ゾクリとするような色気を含んだ声音を出し、日下部は山岡の勃ち上がりかけたものへ唇を寄せた。
「ん…」
「ひゃぁっ!ちょっ…日下部せんせっ?!何してっ…、そんなところっ、きたなっ…」
いきなり中心を口に含まれ、山岡はパニックを起こして暴れた。
チュプッ、ジュルッとわざと音を立てて山岡の中心を舐める日下部に、山岡は完全に涙目だ。
「ぃゃ…、やめてっ…あぁんっ」
ジタバタと足をもがかせながら、日下部の口淫に翻弄されて悲鳴を上げて仰け反っている。
「あ、あ…やめっ、やぁ…く、さかっ…せっ…」
巧みなフェラチオに翻弄され、山岡は絶頂寸前まで追い詰められた。
「やっ、もっ…ぁぁ、ゃぁっ、で、でちゃ…うっ、もっやめ…」
「1度イッとけ」
クスッと笑った日下部が、更に舌使いを激しくした。
「あっ、あ、だめっ…やっ、あ、あぁぁっ!」
ビクンと一際大きく仰け反った山岡は、堪える間もなく日下部の口内で射精してしまった。
「あ、ぁぁ…ごめっ、ごめんなさい…」
はぁはぁと荒い息をつきながら、山岡が非常に申し訳なさそうに目を潤ませた。
「なんで謝るんだ。いい子にできたのに」
「いい子って…」
日下部は、山岡がクタリと脱力しているのをいいことに、スルリと上半身に引っかかっていたジャケットとシャツを剥ぎ取り、全裸にさせた。
「次はゆっくりな」
クルンと山岡の身体をうつ伏せに返し、グッと腰を持ち上げた日下部は、あらわになった山岡の後ろに、そっと手を伸ばした。
「っ、ひゃぁっ!」
山岡の尻の間に指を潜り込ませ、その奥にある秘めやかな蕾に指先を差し込んだ日下部。
「ちょっ…ど、どこ触って…」
お尻の穴に触れられた山岡が、さすがにびっくりして後ろを振り返った。
「く、日下部せんせっ…」
「ん?」
「ん、じゃなくて…そこ…っん、ぁぁっ!」
ツプッと入り込んできた日下部の指に、山岡が嬌声を上げて仰け反った。
「冷たっ…」
「あぁ、ごめんな。潤滑剤」
「っ?!」
「グリセリンフリーだから安心して」
「っ、あぁっ!やぁ…」
そういう問題じゃない、と叫びたい山岡だけれど、口を開けば嬌声しか出すことができない。
ニコリと柔らかな笑みを浮かべる日下部は、タラタラと山岡の尻の間にローションを垂らし、指を奥へ進める。
「やぁ…んんっ。な、んで…」
クチュリ、クチュリとお尻の穴に指を出し入れされ、山岡が半泣きでギュッと目の前の枕を抱きしめた。
「クスクス。泰佳も医者だろう?知らないわけないよな?」
人体のプロフェッショナルだし?とからかうように言う日下部は、恥ずかしがる山岡を楽しんでいる。
「っ、んぁっ…ふぁっ…」
「ふふ。ジギ(直腸指診)だなんて言い出さないでな?」
山岡じゃああり得るか?と笑う日下部に、山岡はブンブンと首を振った。
「んっ…あ、あぁぁっ?!」
いつの間にか2本に増やされていた日下部の指が、グリッとある1点を突いた。
途端に湧いた快感に、山岡が身悶え、前がまたも勃ち上がる。
「見つけた。ここな~んだ?」
「っ…んぁっ、ぁあっ…」
「ほら」
見つけたポイントを執拗に責める日下部に、山岡はビクビクと仰け反りながら快感に喘いだ。
「もっ…やっ、で、でちゃ…」
「だめ。今度はゆっくりだって。ほら、正解したら抜いてあげる」
クスクスと、意地悪い提案をする日下部に、山岡はポロポロと泣き出しながら口を開いた。
「ぜっ…前立腺っ…」
「さすがお医者さん」
クスクス笑った日下部は、約束通り、ズッと指を引き抜いた。
「んんっ…」
「泰佳」
クルンと今度は山岡の身体を仰向けに返した日下部は、ぼやんとしている山岡の太腿に手をかけ、グイッと広げるように持ち上げた。
「なっ…やっ…」
山岡の勃ち上がった中心も、その後ろの蕾まで、すべて日下部の目に晒される。
羞恥から反射的に足を閉じようとするのを許さず、日下部はその間に身体を割り込ませる。
「泰佳。力、抜いてな」
「っ!ひっ…」
ピタリと尻穴に触れた、日下部の熱く滾ったペニス。思わず目を下に向けてしまった山岡は、完全に勃ち上がった日下部のものの大きさにビクリと怯んだ。
「や…そんな…、入んな…っ」
「泰佳…。大丈夫、ちゃんと解したから」
「っ…あぁぁっ!」
山岡の呼吸をはかって、日下部はグイッと山岡の蕾に自身を押し入れた。
「泰佳。息をして」
「っ、はっ…はっ、あぁぁ…」
一瞬力の抜けた山岡の隙を逃さず、日下部は一気に腰を突き入れた。
「あぁぁっ!」
「入ったよ。わかる?」
山岡の息が整うのを待ちながら、日下部がクスリと笑う。
すぐに馴染んだ山岡の中をかき回すべく、日下部はゆっくりと腰を引いた。
「んぁ…ぁぁっ…」
山岡の口からこぼれるのが嬌声だとわかり、日下部は腰を振るペースを上げる。
「あっ、あっ、あぁっ…」
潤んだ山岡の瞳が日下部をうっとりと見つめるのに気づき、日下部の中心が更に質量を増した。
「あっ、またっ…大きっ…」
「くっ…」
意識か無意識か、目の前で揺れる日下部の身体に手を伸ばしてきた山岡。
縋るようにギュッと抱きついてくる山岡の仕草に、日下部も余裕が奪われていく。
「っ…泰佳…」
「んんっ、あんっ…はぁんっ…」
甘い喘ぎをもらす山岡に煽られ、日下部の動きが激しくなる。
いつの間にか日下部に合わせるように腰を振り始めた山岡の、快感に潤んだ瞳が色っぽい。
「っあ…もっ…、出るっ…」
「っ、俺も…イク…」
ズプズプと山岡のいいところを激しく擦り上げた日下部。
「っ!あぁぁ~っ!」
「くっ…」
ビュルッと山岡が達した瞬間、ギュッときつい締め付けにあった日下部もまた、射精の余韻でビクビクと蠢く山岡の中に煽られ、熱い精を吐き出した。
「ふぅ…」
「んんっ…」
ズルリと抜かれた日下部のものに、山岡がピクリと反射的に身動いだ後、グッタリと脱力した。
「泰佳」
「んっ」
トロンと落ちていきそうな山岡の目を覗き込み、日下部がチュッと触れるだけのキスをした。
「千洋…。好きぃ…」
にこぉっと無邪気に微笑んだ山岡が、スゥッと目を閉じていく。
「疲れただろ」
「ん…」
「このまま寝ていいよ」
「ん」
へにゃ、と幸せそうに頬を弛めた山岡は、そのままスゥッと眠りについた。
「クスクス。ようやく、手に入った。泰佳…これからもっと甘やかして、もっといっぱい苛めてやるからな」
覚悟しろよ、と、眠っている、恋人になったばかりの愛しい山岡に、日下部は甘く甘く囁いた。
「ん~。千洋ぉ…」
むにゃむにゃと、寝言で名を呼ぶ山岡を見つめる日下部の目は、蕩けるほどに甘く、優しかった。
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