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第358話※
ぐい、と高く持ち上げられ、大きく割り開かれた足の間に、日下部の身体が潜り込む。
ぱくぱくと口を開ける山岡の蕾めがけて、日下部の熱が一気に突き込まれた。
「ひっ、っ、あ…」
カハッと口を開いた山岡が、ビクビクと身体を痙攣させる。
「っ…く、イっちゃった?」
「っ、あ、ん、んっ…な、い。だいじょ、ぶ、です…」
イきかけましたけど、と微笑む山岡の目から、ツゥーッと快楽の涙が伝い落ちた。
「う、くそ、すごい締め付けだな。ちょっと緩めろ」
「あっ、あんっ、わか、んな…できな…っ」
ゆさっと結合部を揺らされて、山岡が悲鳴に近い喘ぎ声を漏らしながら、ぶんぶんと首を振る。
キュンキュン締まる後孔に、持って行かれそうになりながら、日下部は歯を食いしばって絶頂をやり過ごしていた。
「ふっ、ほら、分かんなくないだろ?上手にできるよな?」
「あっ、あっ、動かな…っで、あぁっ、やぁっ」
「クスクス、だから、嫌じゃないって。イイ、だろ?ほら」
ズルズルズル~ッと腰を引きながら、日下部が意地悪く喉を鳴らす。
細めた目で快楽に溺れている山岡を確認して、またもズプンッと一気に腰を押し進めた。
「ひぁっ、あっ、あっ、やっ、イイッ…やだぁ」
「く、はっ、どっちだ」
クスクスと笑いながら、日下部は徐々に抜き差しを速めていく。
「あっ、あっ…で、ちゃう。でちゃうぅ、千洋ぉっ…」
「くっ…待って、もう少し…」
「っ、あぁ、だめ、だめ。イっちゃう、イくからぁっ、ちひろっ…」
ぎゅぅ、と日下部の上半身を掻き抱いて、その肩に強く顔を埋めた山岡が、ビクビクと震える。
ズチュズチュと律動を繰り返しながら、日下部もまた絶頂目指して駆け上がっていった。
「っ…」
「ッ!」
ずぶんっと一際強く奥を突かれ、ナカのいいところを擦り上げられた山岡の性器から、どぴゅっと白濁が吐き出される。
ぎゅぅぎゅぅ抱き締められる身体と、きゅぅぅっと強い締め付けにあった日下部の性器からも、ほぼ同時に熱い迸りが溢れた。
「う、ぁ…いっしょ、うれし…」
「くっ、おまえは、だからっ!…愛してる…」
ドクドクと、中で脈打つ日下部を感じながら、耳に吹き込まれる言葉にとろりと山岡の瞼が下りていく。
ぐぐっ、とまたも膨らんだ日下部の熱が、往生際悪くさらに何度もナカを行き来して、吐き出した熱を擦り込むかのように熱く震えた。
「んっ、あ…1回、って…」
「あぁ。言ったけど、おまえが可愛すぎて収まらない」
「そ、なっ…オレ、もうもたな…あ、ふぁっ…」
ふるりと震える山岡の中心は、さすがに萎えて日下部のスクラブとの間でくたりとしたまま。
ズリズリと擦られていても、もう兆す様子は見せない。
「あっ…ちひろっ、オ、レ…」
「うん。後1回だけ。おまえは出さなくてもイけるだろ?」
「うぁぁっ。それ、辛い…しんどいです、から…っあ」
ずるんと抜けた日下部の熱が、手早くゴムを付け替えて、慌ただしく戻ってくる。
「あっ、あっ、あぁっ、ちひろ。ちひろぉ…」
「くっ、はっ、泰佳。泰佳。愛してる。愛してるっ…」
「オレも。オレも…っ、んぅ、ち、ひろぉ」
へにゃりと幸せそうに緩んだ山岡の顔が、そのままくたりと落ちていく。
きゅぅぅっと切なく締まった後孔を感じ、日下部が2度目の熱をびゅびゅっと吐き出した。
「はぁっ、はっ、はっ…落ちたか…」
「ん、っぅ…」
「愛しているよ、泰佳。……お疲れ様」
チュッと額に柔らかな口づけを落とし、日下部もまた、くたりと山岡の上に脱力した。
そのままずるりと抜かれる熱に、ピクリと小さく震えた山岡は、もう目を覚まさない。
ごろりと山岡の横に転がった日下部も、限界だというように天井を仰ぐ。
「はぁっ…後始末…し、ない、と…」
ぼんやりと呟きながら、日下部の目が虚ろになっていく。
「PHS…医局…だ、な…」
まずい…と呟きながらも、日下部の瞼もまた、とろんと落ちて、スゥスゥと2つの寝息の合唱が始まった。
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