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3★
今年はなかなかの酷暑だ。
毎日、『例年に比べて厳しい』と、ニュースは繰り返している。
汗だくでコンビニから帰ってくると、たくまは家の玄関ポーチにこそっと隠れて立っていた。
「そんなとこで何してんだ?」
「い、いや。ぽつんと待ってたら怪しまれるかな、とか」
「いまさら誰も何も言わねえよ」
と口では軽く言ってみるものの、正直俺だって緊張してる。
「シャワー浴びるだろ?」
「うん。できればりっくんと一緒に入りたいな」
「背中流してやるよ」
いままでは、こいつと風呂に入るのは、拷問の時間だった。
絶対に勃つわけにはいかず、しかし細い体に薄ピンクの乳首が最高にエロくて、直視すれば一巻の終わり。
なのに、たくまの距離感は普段と変わらず。
まあ、たくまの方にも好意があったのだとしたら、もしかしたらあれは、わざとだったのかも知れないけど。
さっさと服を脱ぎ浴室に入ってお湯を出すと、後ろからおずおずとたくまがやってきた。
恥ずかしそうに、胸の前で手を合わせて、前を隠すようにしている。
「見して」
手首を掴んでぐっと開かせると、小ぶりの乳首が目の前に暴かれた。
「……ゃ、はずかし」
「舐めたい」
ちゅっと吸うと、たくまは息を詰めて身を固くした。
かまわず、何度も吸い付く。
「ん、ん……」
「これ、感じる?」
こくっとうなずく。
ひとりでするときに、俺のことを想像しながら触っていたらしい。
「想像と違う?」
「うん。……想像より、……ふぁ」
「もっと」
「ゃ、んっ、汗流してからがいい」
抱き寄せ、体を密着させながら、シャワーにあたる。
しっとりと火照る体がエロくて、早く触りたい。
俺はお湯を止め、ボディソープで丹念に全身を洗った。
呼吸を乱しながら、必死にこらえて愛撫を受け止めるたくまは、普段の無邪気な雰囲気からはおよそ想像がつかない、妖艶さだ。
「はぁ、……んっ、ん、はぁ」
そして股間に手を伸ばすと、たくまは軽く悲鳴を上げた。
「ぁ、だめ……ダメになっちゃうからぁ」
「自分で洗うか?」
こくこくとうなずくので、手は離してやって、自分も洗うことにする。
そして、自分も半分くらいは勃ち上がっていることに気付いて、苦笑した。
シャワーから上がり、丁寧に全身を拭く。
「そんな丁寧に拭かなくていいよ」
「いや、ゴシゴシやって、たくまの肌傷つけたくならないし」
至極まじめに言ったが、たくまは、ちょっと恥ずかしそうにするだけだった。
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