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第34話
そして!
部屋に戻ればお楽しみの!
バ・ラ・風・呂!!
「っっう…っわぁぁ~!! すごーい!! きれー!!」
百が頼んでくれたバラ風呂用のバラのセットは、色鮮やかな深紅とピンクに白とオレンジが合わさった、見た目にも豪華な大振りのバラが詰まったものだった。
めちゃめちゃテンション上がる!!
「えっ、これ下にもまだあるの!?」
「3段セット」
「すごぉーい!!」
語彙力? そんなものはない。
みんな萌えの前では語彙力なくなるでしょ? それと一緒。
「今風呂沸かすからもうちょっと我慢な」
「あ~楽しみ過ぎる!!」
嫌なこともぜ~んぶ吹き飛ぶね!
「これでキャンドルあったらもっと雰囲気でるね~」
「そう言うと思って、バスキャンドルも用意してある。LEDのだけどな」
「えっ! 千歳すごい!」
何この至れり尽くせり!!
「ふたりとも最高!!」
ハグしちゃう。
飛び付くようにまとめてハグしても、しっかり受け止めてくれる。
「ありがと!」
すっごく気分がいいから、ふたりの頬にキスをした。
ふたりも俺の頬にキスをして、目配せして笑っていた。
なるほど。ふたりで相談してくれてたのね。
俺ってばすごい果報者じゃない?
「やっぱさぁ、千歳と百以上に俺の機嫌取ってくれる人なんていないよね…」
「どうした、急に」
「再確認したのー。でもなぁ、俺も自分で自分の機嫌くらい取れなきゃいけないし…だけどワガママ言いたくなるし…困っちゃうよね」
「困ってるのか?」
「こう、ワガママ叶えてくれる人はいるのかなー?みたいなね?」
最初はガマン出来てもそのうちガマン出来なくなりそうだしな…。
「甘えられるのが好きな男は多いんじゃないか?」
「でもワガママが嫌いな人もいるじゃん? 百も千歳も甘えられるの好き~?」
「蜜だからなぁ」
百が言いながら俺の頬をつまむ。
「そうだな」
千歳も頷きながら俺の髪に触れる。
「俺だから?」
「蜜だから当たり前だし、それも特権、みたいな」
「ふたりとも大分俺に毒されてきてるよね」
俺としては甘やかしてワガママ聞いてくれるの大歓迎だけど。
「まぁ、中毒性があるのは確かだな」
「もうズブズブだから今さら抜け出せなくね?」
「ふたりがいいならいいけど」
そう言いつつまだふたりに抱きついてるんだから俺も俺だよね。
でもそれなら存分に甘えちゃお!
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