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第46話

「そうですね。俺が自分で選ぶなら、シルバーとかピンクゴールドとかですもん」 「…こういうのも不満だった?」 「どうだろう。でもプレゼントって気持ちだし。自分好みじゃなくても、嬉しかったらつけてるかな。香月さんは学校でつけてるのはダメって言ったけど」 「え…あいつ何してんの…」 中矢先輩はため息をついた。 「そろそろチャイム鳴るからとりあえず戻るけど…また来るから。多分」 多分か。 先輩はクラスに戻って行き、俺も自分の席に戻った。 「笹山先輩より中矢先輩の方がよくなぁいぃ~? 中身的に」 茅ヶ崎が舌なめずりしてる。 「堅物くんで遊ぶのが好きなんじゃないの? 中矢先輩は堅物くんじゃないよ」 「見た目好みなのぉ~」 まぁそれは分からんでもない。 いわゆるイケメンだもんね、先輩。 「それに適度に遊び慣れてそぉだしぃ~」 「適度に遊び慣れてるのって大事なの?」 「別に僕は初めてでもぜ~んぜん構わないけどぉ、適度に遊び慣れてるとやっぱ前戯とか丁寧にしてくれるから気持ちいいよねぇ~」 「茅ヶ崎、蜜の前で変な話するな」 千歳ストップ入りました。 百が黙ってそっと目を逸らした。うん、俺もさっきのは黙っとこ。 「もぉ~須賀谷くんてばぁ~。いつかは女王様も経験するんだからぁ~、聞いといた方がいいよぉ~?」 いつかっていつだろ。 「いつかっていつだよ」 あ、同じこと考えてた。 「ん~? 次の彼氏とかぁ~?」 次の彼氏かぁ。 興味はあるんだけど、えっちしたいって思える相手にまだ巡り会わないというか。 香月さんとも、確かに好きではあったけど性的な欲求はちっとも刺激されなかったからな。 夢見てるわけじゃないんだけど、それでもそんな人と初めてえっちするって気持ちにはならなかった。 「茅ヶ崎ってどんな時にえっちしたいって思うの?」 「蜜」 「千歳おねがぁい。これだけ。ね?」 めちゃめちゃ可愛くお願いする俺。 女王様超可愛いなぁ…。って言ってくれた山田くんありがとう。 「…これだけだからな」 「うんっ」 ごめん。さっきもちょっと聞いちゃったの。 「どんな時ってぇ~、ん~…したいなぁ、って思うときだよねぇ~」 「したいなぁ、ってどんな時に思うの?」 「いい男見た時とかぁ~、あからさまにそういう対象で見られてる時だよねぇ~」 「そういう対象…」 「こいつちっせぇし細いから大して抵抗も出来ないだろ、って見られてる時ねぇ~」 茅ヶ崎が肉食獣の目になった。 なるほど。あからさまに下に見られたら火が点くタイプなのね。 逆に食い散らかしちゃうんだからそうなんだろうな。

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