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第61話

百の叔母さんって、1人の方が気が楽だしずっと誰かといるの無理だしそもそも恋愛感情が分からない、って言ってたな。 一回何となくで結婚したけど無理だった、ってお別れしてるし。 でもそういう生き方もいいな、って思う。 自分の人生、好きに生きないとね。 「ほのちゃん元気?」 「元気元気。蜜に会いたがってたぞ」 「俺も会いたいなぁ」 ほのちゃんって百の叔母さんね。ほのかさんだからほのちゃん。 「そーいや、柳木くんと連絡先交換してきたけど、放課後遊ぶ?」 「あ、ほんと?」 「柳木くん結構面白くてさー」 「仲良くなったんだな」 「そうそう」 「藤くんって人と仲良くなるの早いよねぇ~」 「そうか?」 百がぽちぽちしてるのは、柳木くんとのLINE。 別に見ようと思って見たんじゃなくて、百の膝に乗ってるから見えちゃうの! 百も隠そうとはしないし。 「久しぶりにモール寄ってから帰ろっか。シェイクのお店行きたいなー」 「千歳何か買うもんある?」 「特には…あ、服買うかな」 「じゃあ服見た後シェイクね。茅ヶ崎 今日の放課後は誰かの腕の自由奪う予定あるの?」 それどんな予定だよ、って百に突っ込まれた。 でも茅ヶ崎はそういう予定がたまにあるんだもん。 「今日はねぇ~、特にないけどぉ。でも昨日楽しくなかったからなぁ~」 短い上に遅かったんだっけ? 「リベンジする? しないんなら一緒に行こ」 「女王様のお誘いなら行くよねぇ~」 あら、素直。 「じゃあ連絡しとくな」 というわけで、放課後は柳木くんを加えてモールへ行くことに決定。 服見るんなら俺も何か買おうかな。でも特にほしいのないしな……。 そんなことを考えながら百の膝の上でぼんやり過ごす。授業の用意しなきゃいけないのめんどくさいな。 なんて思ってるうちに先生は来るわけで。 「相瀬は何で藤棚の上にいるんだ?」 まぁ、そーなるよね。 「居心地いいからでぇす」 「藤棚は先生に向かってドヤ顔するのやめなさい。羨ましいとかちょっとしか思ってないから」 思ってはいるんだ。 「相瀬は藤棚の上じゃなくて自分の席に戻ろうな」 「はぁい」 って言ってもすぐそこなんだけど。 柳木くんからもらった手紙をカバンにしまって、授業のノートと教科書を取り出す。 午後の授業は眠くなっちゃうよね。 あくびをノートで隠して、ちゃんと聞く準備。 学校終わったら遊びに行くんだもん!

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