そんなこんなで頑張った午後の授業。 チャイムが鳴って、やっと解放される。 「うぁ～、終わったぁ～」 茅ヶ崎がぐいーっと伸びをした。 「ってゆーか茅ヶ崎、午後の授業丸々寝てたよね？」 終わったも何もないじゃん。 「そんなことないよぉ～。たまに起きてたよぉ～」 たまにかよ。 「蜜、帰る用意できたか？」 「あ、待って待って」 「茅ヶ崎もな」 「はぁ～い」 百に声をかけられて、ノートやペンケースをカバンにしまう。あ、課題のプリントちゃんと持って帰らなきゃ。 「よっし。準備おっけー」 「僕もぉ～」 「んじゃ行くか。昇降口で待ち合わせしてるから」 「先輩もいたりしてねぇ～」 「嫌な予言するのやめてよ」 微妙にないとは言えないんだから。 千歳がカバンを持ってくれたから、今日は千歳の腕にくっついて行く。 「ね～、女王様はいつもどこで服買うのぉ～？」 「えっとね、３階の角のとこ。靴の隣の」 Blue×Blueって書かれてるけどイマイチ正しい読み方分かんないんだよな。ブルーブルーでいのかな。 「へぇ～、僕あんまりあそこ入ったことないかもぉ」 「茅ヶ崎はいつもどこなの？」 「僕はねぇ～２階のblack honeyかなぁ～」 「あ、そこ気になってたんだよね」 「じゃあ今日見てみようよぉ」 「うん」 何かいいのあったら買おう。着てく用事とかないけど…まぁ、そのうち用事が出来たらいいかな。 「お、柳木くんお待たせー」 百の声で、パッと目を向ける。 下駄箱の前の所で柳木くんが待っててくれていた。 「あ、いや…急展開に今でもドッキリか夢なんじゃないかと思ってるんですけど…」 「ドッキリじゃないし現実。ちゃんと蜜もいるぞ」 百の後ろからひょこっと顔を出す俺。これは絶対可愛い。 「うわ、かわい…ほんとだ」 柳木くんほんと正直だな。そういうとこ好き。 「友達も一緒なんだけどね」 「茅ヶ崎 優和（まお）ですぅ～。よろしくねぇ」 「あ、柳木 結羽日（ゆうひ）です。よろしく」 「ね、ね、女王様のどんなとこが好きなのぉ～？」 「茅ヶ崎、その質問後にして。早く靴履くよ。っていうか、俺のいないとこで聞いてよ」 本人の前で聞かないで。 「んっふっふ～。照れちゃうからでしょぉ～？」 「ねー百、あの顔やだ」 「茅ヶ崎、顔面交換して来れるか？」 「藤くん真顔で聞かないでぇ。絶対無理だからぁ～」 「茅ヶ崎そんなこともできないの？」 「普通できないよね！？ ね？ 柳木くん」 「いや…やれって言うなら…」 「本気ぃ！？」