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第74話

「何してくれてんの? 迷惑だったんだけど」 「ぼ、僕はそんなことし、しら、知らないし」 「声上擦ってるよ。ってゆうか目線くらい合わせてくんない?」 「ご、ごは、ごはんおいしいなっ」 「誤魔化し方へたくそだから自分の才能諦めて。ごはんこぼしてるし」 動揺しすぎ。 「何で?」 「な、な、何のことだか」 「へたくそな演技見せられるこっちの身にもなってよ。不快。極めて不快」 「申し訳ございませんでした…」 折れるのが早い。いいけど。 「で? 何で?」 「あぅ…あの、その、かづ、Kくんが…女王様の部屋教えてくれ、って…」 「何でそれで教えちゃうの」 「だって…Kくんが僕に話しかけてくれたから…嬉しくてつい…」 「『つい』ですむ話だと思ってる?」 「重ね重ね申し訳ございませんでした…」 「ほんとだよ。自分の興味のない人が部屋の前に立って待ってるってどうなの?」 「うわ、怖っ、気持ち悪っ」 「そうだよ! 俺、正にその気分だったからね!?」 「ごめんなさ…あっ僕のチキン!」 「うっさい!」 「すみませんっ」 お皿からメインのチキンをひとつかっさらう俺。これでも気は済まないけど! 「自分の使命忘れてない?」 「えっ、僕の使命…?」 「あの人をこっちに来させないようにするのが使命でしょ!」 多分違うけど。でも今俺が決めた。 「え…それが僕の使命…でしたっけ…?」 「じゃあ何? 他に何かある?」 「え、と………ない、気がします…」 「気がするんじゃなくてないの。それだけが使命なの。分かった?」 「はい」 言質取ったからね! 「あんな子やめて僕にしなよ、の一言くらい言えないわけ?」 「それが言えたらとっくに告白してます…!!」 「それもそうか」 「しかもそれ、自分に自信がないと言えないセリフですから!」 「ふぅん? じゃあ…香月さんなんかやめて、俺にしたら?」 「あ…っこれはこれで何かいい…っ」 「揺らぐな。しっかりして。相手俺だよ」 もっとしっかり自我を保ってよ。 「明日は朝からしっかりきっちり使命全うしてよね」 中矢先輩と話するんだから。 「え、あの、あの」 「返事は?」 「っは、はいっ」 「あ、ねぇついでに中矢先輩の連絡先知らない?」 「中矢くん…? えっあっ次は中矢くんとお付き合いを…」 「違うから。あの人のこと相談したいだけだから」 「あ、そういう…」 何でちょっとホッとしてるの?

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