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第126話

「ワガママ叶えてもらうより大事な人って出来るのかな、ってちょっと思っただけ」 「でもさぁ~女王様はワガママ込みで可愛いからぁ~」 「茅ヶ崎いいこと言うな」 「えへへぇ~藤くんに褒められたぁ~」 うーん、そう言われると悪い気はしない。 俺って単純。 俺すごくワガママだよ、って衛宮くんに言ってないしな…。ワガママが嫌な人だっているわけだし。 そこは伝えて、それから、衛宮くんのことちゃんと知りたいから友達から始めたい、って言おうかな…。 「とりあえず友達として付き合うなら、須賀谷くんや藤くんに甘えるのは控えない感じぃ~?」 「あー…どうするべき…?」 「普通に考えたらぁ、自分のこと恋愛的に好いてくれてる人の前でベタベタしたりちゅーしてもらったりはぁ~…控えるもの、なのかなぁ~?」 「だよねぇ」 ……俺、大丈夫かな? 百や千歳にはすごく甘えてるからな…。 「でもぉ、ありのままの女王様を愛してくれるって言うんなら控えなくていいと思うよぉ~」 「そんなこと言われてないし」 むしろ嫉妬した、って言われたからね? ありのままの俺、ねぇ…。 すごくワガママだけど…ほんとは不安でいっぱいなの。めんどくさい人間なの。そんな俺でもいい、って言ってくれる人…どこかにいるのかな…。 受け入れてもらうばっかじゃなくて、自分が変わろうとしないとダメなんだろうなぁ。 「うふふ~僕は女王様が騎士様たちとエッチしてても平気だよぉ~」 「ちょっと黙ってくれる?」 なんでそっちの方向に持ってくのさ。 「女王様と騎士様たちは何かあってもおかしくない近さだしぃ~」 「キスしかしてないよ」 「藤くんのキスはすっごくえっちな感じがしそうだよねぇ~」 「茅ヶ崎、何で分かるの?」 百のキスはえっちな感じ。 茅ヶ崎はニヤリと笑った。 「そんな感じするもぉん~。須賀谷くんはぁ~、ん~、慈しむ感じぃ~? うまく言えないけどすごぉ~く優しいキスする感じぃ~」 いや、ほんと何で分かるの? 謎な能力だし、それ多分 何の役にも立たない能力だよね。 「女王様はどっちが好みぃ~?」 「どっちもに決まってるでしょ」 「愚問でしたぁ~」 「よく分かってるじゃん」 「でもぉ~、そんな贅沢なキスばっか味わってたら他のじゃ満足できなくなりそぉ~。あ、笹山先輩はぁ? 騎士様たちとどっちが好みぃ~?」 「聞かないと分からない?」 「ううん~。予想はついてたぁ~」 でしょうよ。 比べるまでもなく、百と千歳。だけど、いつかこれが変わるときが来る…んだろうな。

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