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第199話

夕飯を食べた後、茅ヶ崎と4人で寮を抜け出した。消灯までに戻れば大丈夫だし、念のために催涙スプレーも持った。 俺以上に物騒なものを持ってる気配もしてるしな。同行者に。 「倉庫ってどの辺?」 懐中電灯で辺りを照らしながら百が茅ヶ崎に聞いた。 「あっちのねぇ、隅の方~」 「あっちにある倉庫って…あれじゃん。オバケ出るとか噂んなってるやつじゃん。茅ヶ崎あん中でヤったことあんの?」 「あるから知ってるんだよぉ~」 「たっのもし~」 頼もしい、か…? 「とりあえず行くか」 「無人だったらどうする?」 「協力者がいた、ってことだな」 こっちこっち、と先導する茅ヶ崎の後をついていく。向こうの方に、小さい建物が見えた。 「鍵は?」 「あるよぉ。僕ここよく使うもん」 確かめてみると、鍵はかかったままだった。 扉に耳をつけて、中の様子を伺う。何か…すすり泣くような声と機械音が…。 「誰かいるぅ?」 「…泣いてるな」 「あっは。ほんとぉ? かっわい~」 …可愛い、か…? 「蜜は百とここにいること。覗いたらダメだからな」 「うん」 「素直な女王様可愛い…!」 「蜜が可愛いのは当たり前だろう。茅ヶ崎、鍵を開けてくれ」 「はいはぁ~いっ」 ガチャリと鍵が開く。 ドアを開くと、向こうには思わず顔をしかめたくなるような光景が広がっていた。 「地獄だな」 「うふっ、辛辣ぅ~」 想像以上のえぐさだった。 2人とも口に布を詰め込まれ、顔中の穴という穴から汁を垂れ流しにしていた。 穴という穴から出てるのは顔だけじゃないけどな。閉めきられた倉庫の中だから、臭いがこもってひどい。 「地獄だな」 「2回も言ったねぇ~」 「口に布を詰めたのも茅ヶ崎か?」 「煩くてぇ~、つい~」 つい、で済むかどうかはともかくとして、ひどい絵面だ。 あんまり確認したくないけど制服のスラックスがぐしょぐしょなのは精液と尿と何か…うん。何かだな。片方に至っては股間丸出しだしな…可哀想に。茅ヶ崎に手を出すからこうなるんだ、としか言ってやれない。 あと機械音は茅ヶ崎が仕込んだローターと尻へ突っ込んだオモチャの音だろう。片方の男の尻が不自然に盛り上がってウィンウィン動いてる。 これは蜜には見せられない。醜すぎて。 床に転がった2人は、くぐもった声を上げていた。 「とりあえず、1人喋れるようにするか」 「どっちぃ~?」 「丸出しの方」 突っ込まれてる方は喋れる状況じゃなさそうだ。いや、どっちもどっちかも知れないけど。

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