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第200話

茅ヶ崎はその辺にあった木の棒を拾うと、それを手に、股間丸出しの男に近づいた。 男の目に恐怖の色が浮かぶ。 そりゃそうだ。これはひどい。同情はしないが。相手を知らずに手を出す方が悪い。 「いい顔になったねぇ」 なってないだろ。ひどい顔の間違いでは? 茅ヶ崎は棒の先で、パンパンになった男の先端をつついた。男はとたんにくぐもった悲鳴を上げてビクビクと体を震わせた。 「楽しむのは後にしてくれ」 「楽しまないよぉ。ぜ~んぜん楽しくない」 そう言って男の体を足で転がすと、象徴を棒の先で撫でた後それを口に突っ込んで布を吐き出させた。…思ったより茅ヶ崎がひどくてドン引きしてる自分がいる。 「っ…ふ、うぐ…っ……たすけて…ぇ」 「誰が喋っていいって言ったのぉ? 耳障り」 ある意味 女王様は茅ヶ崎なのでは? 「聞かれたことにだけ正直に答えな。そしたら全部外してやる」 もう茅ヶ崎の人が変わってるもんな。 「返事は?」 「ひぐ…っ、ぅ…」 泣きながら頷いたのを確認した茅ヶ崎はにこやかに俺を振り向いた。 「分かったってぇ~」 「…の、ようだな。こんな風にした張本人を襲ったのは、誰かに言われたのか?」 「…っ…」 男は無言で一生懸命頷いた。 「誰に何を言われた? 念のため言っておくが、嘘をついたらその粗末な股間を踏み潰す」 「っぁひ…ッ」 いや、俺も踏み潰したくはないんだけど。 「っし、しら、ない…っ」 「はぁ?」 「っぐ、ほんと、に…っしらないやつに、そいつをおそえ、ってぇ…っ」 「ねー、それってこんなやつ?」 中が見えないように蜜を胸に抱えた百が、スマホだけ出して寄越した。そこに写っているのは、衛宮の写真。 「どうだ?」 目の前でぐしゃぐしゃに泣いている男に画面を見せる。 「っそ、そいづぅ…っ」 「本当だな?」 「うそじゃな…っ、はやぐ…ッはやぐはずじでぇぇ…」 「こいつの言ってることは本当か?」 尻にオモチャを突っ込まれてる男にも画面を見せて確認する。その男も顔面をべとべとにしながら必死に頷いた。 「ふぅん…」 柳木の方は大丈夫そうだから、あいつは本当にこちらが狙いなんだな。 「可哀想に。いいように使われたんだな、2人とも」 同情を滲ませて言うと、2人は俺を見た。 「襲う相手のことを、こいつは何一つ伝えなかったわけだ。こうなることもきっと想定済みだぞ」 顔面を2人に見えるようにひらひらさせて俺は続けた。 「何せ自分よりガタイの大きい男を性的にいじめて楽しむような趣味を持ってるからな」 「え~? そんなことないよぉ」

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