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Bright red jealousy

「藤棚さん、おはようございます。今ちょっといいっすか?」 千歳曰く、『地獄のような茅ヶ崎のお仕置き事件』の翌日。 学校へ行くと、3、4人くらいの男子(ここは男子校だから男子しかいないけど)が百を待っていた。 「蜜、千歳と茅ヶ崎と一緒に先に教室行ってて」 百は俺の髪を撫でながらそう言って、千歳と茅ヶ崎にひらりと手を振るとその人たちの方へ。 敬語なあたり、百に危害を加えようとかそういう感じじゃない。 けど。 「…どんな知り合いなんだろ」 百の背中を見ながら呟く。 百の交遊関係って、実はそんなに知らないんだよね。 社長の息子だから、しかもお父さんかなりの資産家のお家だから、そういう関係の知り合いとか友人とか、いるのは知ってるんだけど…それだけなんだよな。 まぁ、それでも百はそばにいてくれるからいいんだけどね。 「藤くんって、暴きたくなるようなミステリアスな部分持ってるよねぇ~」 「茅ヶ崎、舌なめずりをするな」 「女王様の騎士様に手は出さないよぉ~。嫌われたくないもん~」 「…それは蜜にか? 百に?」 「どっちもぉ~」 「茅ヶ崎がどっちにも何もしない限りどっちにも嫌われないと思うけどな」 千歳の言葉に、俺はちらっと茅ヶ崎を見る。 「女王様の今の流し目が色っぽかったからそれでいいやぁ~」 「茅ヶ崎は俺を見ないで」 「ひどい!」 「何でも色っぽいとか言うからだぞ」 「だってぇ~」 だってじゃないし。 茅ヶ崎とはえっちなことする予定ないもん。色気とか感じてもらわなくていいもん。 とりあえず3人で教室に向かう。 昨日の茅ヶ崎に性的に返り討ちにされた人たちは衛宮くんに言われて手を出したんだから…今後もそういうことがないとは限らない。 俺は茅ヶ崎みたいには、力もそういう技術(?)もないから、ほんとにちゃんと警戒してないとな。 千歳とか百がケガさせられたら絶対に嫌。 委員長からもらった催涙スプレーはポケットに入れて持ち歩くようにしてるけど、それでも腕の自由を奪われたら終わりだし。 今さらだけど…何て言うか、ほんとに厄介な人に好かれたんだな、って。別れてからもこんなことしてくるなんて…過去イチやばい元カレかも…? ほんともう、自分の男を見る目のなさを恨むしかない。 みんなに助けてもらってばっかじゃなくて、自分でも何とかしなきゃ。 そう思うんだけど…じゃあどうしたらいいのか、っていうのがなかなかね…。 ここは茅ヶ崎に聞いてみようか。

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