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 お風呂の中で春馬さんは、『きょうは特に、愛情を確かめ合うようなセックスがしたい』と言った。  そんな風に言われたことがなかったから、俺は赤面してしまった。  確かめ合うってなんだろ……。 「みい、おいで」  ベッドの上、真顔で両手を広げる春馬さんの懐に潜り込んだ。  肌同士がくっつくだけで、どうしてこんなに気持ちいいのか。 「きょうはありがとうね」  返事もできないくらいすぐに、深いキスをされた。 「んぅ、は、春馬さ……、んんっ」 「……、可愛い」  後頭部の髪に手を差し込んで、情熱的な。  それから、背中をくまなくなでられて、それだけで息が上がって。  確かめ合うって、こういうことか。  キスだけで、既に体の中がずくずくとうずいている。 「春馬さん、春馬さんの、なめたい」 「してくれるの? うれしい」  春馬さんがベッドの縁に腰掛けて、俺は足の間に割り込んでそれを口に含んだ。  ぱんぱんに頬を膨らましながらくちびるをすぼめてしごくと、春馬さんはちょっと呼吸を乱した。 「ん……上手。気持ちいい」  春馬さんに褒められると、もう先生じゃないのに、属性が顔を出して萌えすぎる。  太ももにしがみつくみたいにしながら、夢中でしゃぶる。  髪をそっとなでられて、興奮がやばい。 「1回イッていい?」 「ん」  珍しい。  いつもならここら辺で止めて、こっちの体を触りたがるんだけど。  俺の口で、気持ちよくなって欲しい……。  じゅぽじゅぽと音を立てながら、口の中では、舌でなで回す。  春馬さんはちょっと体をこわばらせて、息を荒くした。 「……、みい、イクね」  返事もせずに、スピードを速める。  春馬さんは、ちょっとだけくぐもった声でうめいたあと、俺の口の中に熱を吐き出し切った。  初めて、春馬さんの味を知った。  ちょっと苦くて、でも、それも愛しい。  口の中からずるっと引き抜くと、すぐに俺に目を合わせて、目の前に手のひらを差し出した。 「はい、ぺってして?」 「ん、……ん」  本当は飲んでしまおうと思ったのに、先生の顔を覗かせる春馬さんにそう言われたら、つい、その通りにしてしまった。  口の中のものを春馬さんの手の上に吐き出すと、空いた片手でいいこいいこと頭をなでられた。 「こっち、上がってこられる?」  今度は俺が愛でられるターンらしい。 「みいの体、いっぱい触りたい」  四つん這いの姿勢でお尻をほぐしてもらいながら、背中とかあちこち、つーっとなめられた。 「……、は……、ぁ……っ、は」  派手に喘ぐわけじゃないけど、声が漏れてしまう感じ。  春馬さんは、俺の反応の良いところを見つけては、ちょっとずつ刺激してくる。  乳首をくにくにとこねたり、耳を甘噛みしたり。  全身のあちこちに春馬さんの手が伸びてきて、お腹の中がうずく。 「あ、……ん、はぁ。ね、ぁあ」 「欲しくなってきた?」 「ん、欲し……、奥突いて」  仰向けにごろんと寝転がり、かなり上まで足を抱えられる。  春馬さんは、押し潰すみたいにぐっと体重を乗せて、中に押し入ってきた。 「ぅぁあ……っ」  ただ入ってきた感触だけで、既に頭がおかしくなりそう。  春馬さんも眉間にしわを寄せていて、我慢するみたいに息を吐く。  気持ちいいんだ、と思ったら、さらに興奮した。  ゆさゆさと、小さく動き出す。  全然触られていないのに、ペニスがガチガチになっているのが、自分で分かる。 「あっ、……ぁ、春馬さん、気持ちいい、んっ」 「繋がってるね」 「ん、お腹の中……入って、ぁあっ」 「みいと一緒になってる感じがする。大好きな、大事な人と」  無垢で真っ直ぐな言葉とちぐはぐな、春馬さんのエッチな腰つき。  巧みに突かれて、体がビクつく。 「ん、んっ……はぁ、あぁッ、あ」 「すごい、中、ぎゅーって」 「んん、好き、すきっ、はあ……ぁっ」 「大好きすぎて……めちゃくちゃにしたくなっちゃう」 「して、」  足を抱え直し、パンパンと、スピードを上げて打ち付けてくる。 「ぁあッ、あ……っ、はぁっ、……ぁあっ」 「みい、すっごくエッチな顔してる」 「ぁん……ッ、んっ、きもち、なかぁ……っ」  ねだるみたいに、はしたなく自分でも腰を揺らしてしまう。  こんな無理な体勢で。  たくさん突かれても、全然足りなくて。 「んぁ、あ、きもちぃ、はぁ、はあっ、んぅ」 「ここも触ってあげる」 「ん、ぁあっ、あんッ、だめ、ぁあっ」  ぐにぐにとペニスの先っぽのあたりを刺激されて、お尻はずっと気持ちいいから、もう、意識が飛びそう。 「あ、春馬さん、だ、ダメ……っ、それ、ぁあっ」 「本当にダメ? 気持ちよさそうに見えるけど」 「んん、ふあ……っ、ぁあ、へん、変になっちゃうからぁっ」 「みいがエッチな顔で乱れてるの、可愛いから……もっと見たいな」  ぐちぐちとしごきながら、絶妙にイキそうでイかないところを突いてくる。  そして俺は、春馬さんの妖艶な顔つきを見て……本当は分かっている。  いま自分が、どんな風にトロッとした顔を晒してるか。 「ああぁ……、あ、んぁ……ッ」 「気持ちいいね」 「はあ、はぁっ、はるまさん、すき、……っ、春馬さんしか好きじゃないから、ずっと」 「うん。分かってるよ。うれしい。好きになってくれて、ありがとうね」  限界が近い。上り詰めようとしている感覚が、体を支配する。  察しているのか、春馬さんの律動が速まった。 「あ、……んぁ、出したぃ……っ」 「もうイク?」  がくがくと、大きくうなずく。  春馬さんはぐっと体を倒して、俺の口の中に舌を差し込んだまま、スピードをつけて腰を振った。 「んぁ、ん、ぅ、んむ……ッ、んぅ」 「みい、イッて。僕ももう……っ」  体が弓なりに反る。気持ちいいしか考えられない。  身体中の熱が集まって、徐々に絶頂に押し上げられてくるのが分かった。 「ぁあっ、イク、イク……ッ、ぁああ……!……ッあ!……!…、……ッ!」  ドピュッドピュッと、痙攣するように射精しながら、のどからか細い声を漏らす。  熱い精液がお腹に飛び散るのも構わず、長く長く射精しながら、絶頂を味わった。 「……っ、イク」  小さくつぶやいた春馬さんも、ぎゅっと目をつぶりながら、俺の最奥で果てた。

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