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第一章・8
「保護者が要るんだろうな、今の僕には」
蛍は、そう呟いた。
担当の吉村さんは、ひどく心配してくれていた。
だが、彼には彼の家族がいる。
終日僕の傍に居るわけにはいかないから、便利屋である等を雇ったんだ。
四六時中、僕の面倒を見てもらうために。
彼との生活は、まだ始まったばかり。
それでも、すでにこれだけ気持ちの良い時を提供してくれた。
「もう、充分だと思うんだけどな」
脱衣所には、真新しい部屋着が用意してあった。
それに嬉しく袖を通し、蛍はダイニングキッチンへ向かった。
食事は、何だろう。
吉村さんから、僕の好みはメモして渡されてたみたいだけど。
食べきれないほどの豪華な料理を出されても、喉を通らないと思うけどな。
しばらく、食うや食わずの生活をしていたのだ。
胃が、小さくなってしまっているだろう。
だが、そんな蛍の心配は不要だった。
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