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第二章・2

 そんな日々が10日ほど続き、等は蛍を外の世界へ誘うようになってきた。 「駅前に、新しいカフェが出来てさ。タピオカアップルジュースが絶品らしいんだ」  一緒に行こうぜ、と言う等に、蛍は面倒くさそうな顔をした。 「今時タピるなんて、もう流行おくれなんじゃないのかな」 「じゃあ訊くけど、蛍はタピオカミルクティーとか飲んだことある?」 「無い」  やっぱりね、と等は腰に手を当てた。 「何が、やっぱり、なのさ」 「蛍の書いた小説にタピオカ出て来たけど、描写が適当だったからな」  適当、と言われて蛍はムッと来た。 「僕は手を抜いた覚えはないよ。ちゃんとネットや雑誌で調べてから、書くんだから」 「百聞は一見に如かず、って言葉、知ってる?」  奢るから行こうぜ、と腕を引かれ、蛍は久々に外出をした。

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