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お熱編 ~白 side~(裏)3
「あっ……やっ……」
「動くな。栓が抜けるだろ」
栓って、指じゃんか。ティッシュでいいってのに、わざと指で栓とかいって俺で遊んでやがる。
「それとも、プラグやローター、バイブの方がいいか? 五分と言わず、お前の好きなだけここに挿れておいてやるぞ」
「え、遠慮します……」
指が嫌ってもう一度言おうものなら、間違いなくぶっ込まれる。俺は悠壱さんの胸に手を置き、顔を上げて懇願した。
「た、頼むから……ほんとに変なこと、するなよ。中の指、動かしたりとか……」
「動かすって? どんな風に? こう?」
「ひあっ……!? ちょ、や、やめっ……んっ……」
本当に病人相手に何してんだ!? しんどいって言ってんのがわからんのか!!
俺の中に埋めている指を、グリグリと掻きまわす様に動かし始めた鬼畜眼鏡。もはや栓になっていない。いや、そもそも挿入された座薬はすっかり奥へと入ってしまっている。栓の必要は無くなったはず。なのに、だ。
「はあっ……んっ、そこ……あっ……」
中にあるしこりをグリグリと刺激される。高熱でうなされていても、反応してしまうもんは仕方がない。俺はたまらずぎゅっと、悠壱さんの胸元のシャツを掴んだ。
「こんな時でさえ、お前の身体は反応するんだな……さすが淫乱」
「んっ……囁、くなっ……」
その淫乱に仕立てたのは誰だっていう話なんだけどな。ええ、誰だよ、本当に。
容赦なく指でそこを責められる為、当たり前なのか。それとも俺の身体が淫乱の所為なのか。前の方はすっかりと反り勃ち、そして濡れ始めていた。
もうこれ、どうしろっての……。
思わず手が自分の前に下がってしまうけれど、長年の「仕込み」の所為なのか。俺は息も絶え絶えに、この鬼畜眼鏡に尋ねた。
「はあっ……さ、触って、いい? も、イ……イきたい……」
「自分で? して欲しいんじゃなく?」
結婚したのが早かったせいか。俺は自分で抜いたことが殆ど無い。自分で処理するよりも先に、だいたいこの人が俺の処理をしていたからだ。
そんなありがたいのか、ありがたくないのか、よくわからん関係の所為で。この時も俺はやっぱり、この人に対して……
「ん……し、して……欲しい……イ、イかせて……」
と、懇願してしまった。思えば、これがこの人の狙いだったと思わなくもないけれど。
悠壱さんは中に挿れている指の動きを早め、俺の前立腺をさらに刺激し、反り勃つ前もやらしい水音を立たせて扱き始める。
「あっ……イ、いいっ……はっ、悠壱っ……悠壱っ……はあっ、あっ……あ、ああっ」
普段よりも早々にイってしまった俺。ブランケットと悠壱さんの手の中で、盛大に吐き出してしまった。
そんでもって、高熱で只でさえ体力も消耗しているって時に、こんなことされちゃあね。ええ。力もありませんよ。
ぐったりと、そして荒々しい深呼吸を繰り返す俺。もう腕すら動かす力がない。
そんな俺を、だ。この鬼畜眼鏡はどうしたかというと……。
「え……? ちょ、ちょっと……待っ……」
「このままでは気持ちが悪いだろう?」
俺に被せていたブランケットを剥ぎ取ると、下半身にかろうじて被せてあったジャージと下着もついでとばかりに剥ぎ取った。そして、下半身露出となった俺の脚を持ち上げ自身の肩に掛けさせると、股間や臀部をまるっとこの鬼畜眼鏡に見せつけるような体勢にさせられる。はっきり言ってめちゃくちゃ恥ずかしい。
「おいこら……何を……あっ……!?」
「下、まだ拭いていないでしょう?」
「だ、だからって……んんっ……」
と、俺の下半身を少しだけぬるくなってしまった湯に浸し絞ったタオルで拭いていく。腹から下、股間や尻、そして脚と……これでもかってほど丁寧に拭かれていく。抵抗する気力も体力もない俺は、真っ赤になった顔を手の甲で隠すのが精一杯だった。
確かにさっぱりはしたけど。さっぱりはしたけども!
そして、新しい下着とジャージに穿き替えさせられると、ぐったりと寝込む俺の上には新しい毛布を掛けられる。
「ケホケホッ……今度風邪、引いた時……同じこと、してやる……」
「それはそれは……愉しみですね」
うっすらと笑うこの鬼畜眼鏡に前髪を梳かれながら、俺は恨みがましく呟くと。思い瞼を閉じて深い眠りへと落ちていった。
後日。
座薬について都筑さんに尋ねると。悠壱さんから言われたわけじゃなく、どうやら俺が薬嫌いだという計らいで、わざわざそうしてくれたらしい。
すげえ要らない気づかいだった。
end!!
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