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第三章・2

 ドラッグで飛んでいた意識がようやく戻り、藍は激しく痛む体をおして服を着た。  精液まみれの体に服を着るなど普通なら気持ちが悪くて仕方がなかっただろうが、放心したまま着衣を済ませた。  重い足を引きずり、どこをどう歩いたのか。  一体いつ電車に、バスに乗ったのか解からないまま、寮へと戻った。 「ぎりぎりセーフだよ」  夜勤の管理人に笑顔でそう告げられ、そこでようやく頭が回るようになった。 「ふふふ。危ないところだったぁ」  悟られないように。  気づかれないように。  今まで輪姦されてました、なんて絶対に解からないように、明るい声で返事をした。

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