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第三章・11

 一度はパジャマに着替え、ベッドにもぐり込んだが眼は冴える一方で眠れない。  もう一度着替え直して、聡士は藍の部屋へと足を運んだ。  窓に明かりは無かった。  しかし、ドアに鍵はかかっていない。  藍の私室に足を踏み入れた聡士は、汚れた服の詰まったゴミ袋をいぶかしく眺めた。 「藍?」  名前を呼んでみたが、返事がない。  寝室をのぞいても居ないし、キッチンにも居ない。  外出から帰ったばかりのはずだ。  シャワーでも浴びているのかと浴室に近づいてみたが、そこにも明かりはないし水の流れる音もない。

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