四つん這いにさせられた剛毅はそのまま枕に突っ伏し悶えている。背後で安田は剛毅のアナルに飲み込まれているディルドを、楽しげに更に奥へと押し込んでいた。 「んっ……ぐっ……んんっ……！」 　背後から回された手が剛毅のペニスを強く握る。突然のさらなる刺激に堪らず腰を引き、声を漏らした。 「やめ……ひっ……あぁ……やっ、やっ……やぁ……うぅ…… 」 　剛毅の股座に頭を突っ込み、下から貪るようにフェラチオを始めた安田に、声にならない嬌声を漏らしながら膝を震わす剛毅。微かに「やめて……」と聞こえ、すぐに安田は顔を上げた。 「何度もイっていいんだよ。遠慮せずにもっと声出せよ」 　ローターを取り出し、入ったままのディルドに押し当てる。「ひっ……」と小さな悲鳴をあげた剛毅の膝が崩れ落ち、尻だけ持ち上げた状態でまた枕に突っ伏した。 　奥まで突き入れられ、更に細かな振動が加わり剛毅は今までにない快感に襲われる。そんな剛毅を味わうように、安田は背中や腰を舐め回した。 「あっ……ん、ねぇ……安田さん……はっ……あっ、今日は……咬まない…の？……痕……つけてくれないの？……あ……ん、 いつもみたいに……してくれないの？」 　体を震わせ、喘ぎながら剛毅は堪らずそう懇願する。安田はビクビクと痙攣をする尻を撫でながら、小さく「参ったな」と呟きその尻に噛り付いた。 「ひっ…… 」 　痛みに体を攀じる剛毅を仰向けに寝かせ、膝を掴み持ち上げる。少し乱暴にディルドを抜き差しすると、剛毅はまた悲鳴にも似た声をあげた。 「どうしちゃったんだ？　剛君は痛いの嫌なんだろ？　そんな風におねだりされたんじゃ俺は我慢ができなくなる……ほら、どうした？……ほらっ、ほらっ……もっと奥がいいか？」 　ずぼずぼとディルドを押し込むたびに卑猥な水音が溢れ、押される剛毅の足が揺れる。乱暴な刺激に返事もままならず、開いたままの口からはだらしなく喘ぎ声が漏れ涎が垂れた。 「………… 」 　縛っていた手を解いてやり、そのまま安田は覆いかぶさるようにして剛毅のことを抱きしめる。首筋に優しくキスをして、ゆっくりと唇を重ねた。ビクッとこわばる剛毅に気づかないふりをしてそのまま続ける。優しく舌を絡めるも、キスは嫌なのかやはり剛毅は自分からは舌を絡めようとはしなかった。 「痛いの……嫌だけど……安田さん、優しくしてくれるから、ねえ……俺の身体に痕……つけてよ。あっ！」 　甘い声で強請るような剛毅に、黙れと言わんばかりに安田は乳首を捻り上げる。じりじりとその力を強めながら、鎖骨の辺りに歯を立てた。 「いっ……あっ……痛っ！　やっ……待って……」 「うるせえな、待たねえよ。お前が煽ったんだろうが 」 　歯を立て噛み付いては、そこに滲んだ血を優しく舐める。自分から煽っておきながら痛いと言って泣き始めた剛毅にイラつきながら、安田も下着を脱ぎ勃起したペニスを剛毅の顔の前に晒した。 「舐めろ…… 」 　剛毅の髪を掴み、頭を自分の股間に引きつける。大きく口を開けた剛毅の顔を見下ろしながら一気にその口の中へ押し込むと、えずきそうになっている剛毅に構わず、乱暴に腰を振った。 　容赦無く喉奥へと突き入れられ、えずくのをなんとか堪えながら剛毅は必死に安田の滾りを咥える。安田とこうやって関係を持つのが、自分の本意ではないということ……靖幸に気にかけてもらうための行為にすぎない。 　きっと安田はそれを察している。 　だから以前の時と違ったセックスをし、そしてイライラとしているようにみえた。 　剛毅は少し後ろめたい気持ちになった。