「不満なんかあるわけないよ……靖幸さん？　俺、最終確認しましたからね？　あなたが「いい」って言ったんだから、もう文句言うなよ……」 　剛毅はそう囁くと、そっと靖幸を押し倒す。抱きしめるようにしてから頬に手を添え「キス、してもいい？」と靖幸に聞いた。 　返事はなかった。それでもキュッと目を瞑ったことが「OK」と捉え、剛毅は遠慮なく唇を重ねる。角度を変え何度も唇を重ねながら、剛毅は靖幸の身体を弄った。 「ねえ……口、開けてよ。舌……頂戴」 　きつく口を閉じたままだった靖幸に優しくそう言いながら、剛毅はその口の中に自身の指をねじ込ませた。 「エッチな顔……ほら、舌出して？　あ……ダメだよ。俺の指噛まないでね」 　目に涙を浮かべ、靖幸は剛毅の言う通りにゆっくりと舌を差し出す。すかさず剛毅はその舌に貪りついた。靖幸の逃げる舌を追いかけいやらしく舌を絡める。どちらともなく溢れた唾液が頬を伝った。 「はっ……やだ、息……できない……あ……はあ……」 　剛毅のしつこさに顔を背け掌で押し退ける靖幸だったが、剛毅は強めに顔を押し退けられても全く動じず股間に手を伸ばす。靖幸のそこは、はっきりと固く下着を濡らしていた。 「靖幸さん……キスだけなのに気持ちいいんだ。よかった……」 　靖幸の素直な反応に嬉しくなった。下着の中に手を滑り込ませ、剛毅は直接靖幸のペニスに触れた。 「どう？　この前みたいに口でしてあげましょうか？　これ脱がしてもいい？」 「うるさい……いちいち聞くな」 　股間に顔を近づけ、靖幸の反応を見ながらゆっくりと下着をずらす。靖幸は恥ずかしいのか、見えないように自分の腕で顔を覆った。 「凄いね……こんなにしちゃって。ねえ、舐めて欲しい？　また口でしたらすぐイっちゃいそう？……いいですよ、出そうになったら教えてください」 　言い終わるや否や剛毅は靖幸のペニスを口に含む。急な快感に靖幸は「んっ！」と思わず声を漏らした。 　纏わりつく舌の感触、時折わざと音を立てる。艶かしく上目遣いでじっと見つめられ、ただでさえ経験の少ない靖幸はどうしようもなく羞恥心を煽られた。 「や……やだ……やめろ……恥ずかしい………やだ、あっ……」 　靖幸は剛毅の髪の毛を容赦なく引っ張る。それでも緩々と味わうようにしてゆっくりと舐る剛毅はびくともしない。込み上げてくる強い快感に靖幸は怖くなり、拒みながらも腰が揺れた。 「……あっ……あっ……イク……イきそうっ……」 　徐々に迫り上がる射精感を堪えることなく、剛毅に言われた通りにイきそうだと素直に伝えた。 「あっ！　や……それ、やだ……離せ……」 「ダメですよ……まだイっちゃだめ」 　びくっと身体を震わせ、靖幸は剛毅に懇願する。イきそうになったところをタイミング良く根元をぎゅっと握られ、もどかしさに体を攀じる。そんな靖幸に剛毅はまたキスをして、今度は尻の方へ指を這わした。