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三、まさか、最初の仲間が魔王だとは。④

「ってなわけで行ってくる」 「ええええ、ちょ、魔王」 その瞬間、しゅっと身体が消えて椅子に座っていた魔王がどこにもいなくなった。 大変だ。その魔女は魔王を倒してくれるなら別だけど、どうしよう。 「リー、ユージン王子は?」 急いで辺りを見渡すと、リーが深刻な顔でジュースを飲んでいた。 「王子なら、向こうに大きな銭湯があるからと、ハレムの少年たちと一緒に行かれたよ。身分など気にせず、皆と入浴するなど素晴らしい王子だ」 「……」 素晴らしいかどうか、その風呂を見に行けば一目瞭然だ。 「グー、お前はいいな。愛する魔王が共にいてくれて」 「全然良くないけど」 「俺は勇者になったこの期にフレゼンタを城に呼ぶ予定だったのに、ここな女性禁止の城らしい」 「はああ!?!? はああああああ!? ……はああああああああああ?」 称号テクニシャンの俺だって女性と触れあえなければ、そのテクも錆びるってもんだぞ。 「だが王都を守る兵たちの城ならば、やはり女性は危ないからしかたないのかな」 「どうだろうか。守るための兵士たちのはずが、魔王招き入れて宴会してんだから」 「そうだよな。魔王と和解したならば、厳重な体制も緩和されないと」 リーは愛しい恋人と一緒に住めると浮かれていたのか、落ち込んでいるようだった。 「兵士として日々鍛錬すれば、フレゼンタに触れられないこの欲求不満も解消されるのだろうか」 「その答えは、今すぐ銭湯に向かった王子ご一行を見ればわかると思うぞ」 「そうか。見てくる!」 俺は何も言わず手を振った。 今頃銭湯の中は酒池肉林だろうから、いい加減この城の内情も理解しろと思って送りだした。 「って、違った、待ってくれ、リー! 俺はこの指輪をお前に」 外して貰おうと思っていたんだ―と追いかけるが、クラウチングスタートで走って行ったリーを追いかけるのは苦労する。 ヤバい、超息が上がる。俺って女性の手を握る以外の労働したことないから体力が――。 ゼエゼエと走っていたら、城の真ん中でまたシュッと何かが動く。 もしや魔王がもう帰ってきた……? その動いた影を見る。 すると、ふわりとスカートがたなびき、金髪でサラサラなロングヘアの影が……。 女!? 俺も疲れをぶっ飛ばしクラウチングスタートでその影の方へ向かう。

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