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三、まさか、最初の仲間が魔王だとは。⑭
足を引っ張られ、魔王の高ぶったものが布越しでも分かる。
あああ、下はもう脱がないでくれ。
そう祈ることしか出来ない。
絶対、こんなとろとろの身体でえっちしたら、気持ち良くならないはずが無いんだから。
「こ、怖いっ」
「何を――」
嘲笑う魔王は、急に俺の身体の上から飛び降りると壁際まで逃げ出した。
「へ?」
ヤんねぇの?
って不安になりそうなほど、急に自由になって面食らう。
おずおずと起き上がると、胸がぷるるんと揺れていた。
「え、え?」
下を向くと、豊満に育って胸がぷるるっと揺れた。
指先でなぞると、弾力もあるむちむちした本物のおっぱいだとテクニシャンは気付いた。
「にょ、女体化きたあああああああ!」
ガッツポーズをしてベッドの上で立ちあがったら、ぽろんと下半身の俺のジュニアも揺れた。
「……揺れた?」
TU・I・TE・RU!!!
ジュニアが、TU・I・TE・RU!!!
「ちゅ、中途半端じゃねえかああ!」
「寄るな。女の身体は汚らわしい。無理。建国止めて鎖国してしまった」
魔王の心底嫌がる顔は、はっきり言って最高に面白い。
今日はずっと、ず――――っとこの魔王の奴隷みたいな扱いされてきたけど、このおっぱいさえあれば、きっと大丈夫ってことだ。
「魔王、来いよ。胸に挟んで圧迫死させてやるぞ」
「調子に乗るな。言っておくが美男子や美肉体には優しくするが女には優しくしないぞ」
「はーい。ほれほれ、むぎゅ、むぎゅー」
「触手スタンバイ!」
魔王の指パッチンにより、うねうねした触手が俺の周りにやってくる。
「え、やばい。女の身体で触手エロい。気持ちいいのかな」
「逆効果か」
流石の魔王も気付いたのか、起ちあがった。
「よし。リーを呼べ。アイツにお前を凌辱させてやる」
「あはは。あいつは勇者だから無理だ」
「よーし。触手一号、お前、リーを呼んで来い」
よりによって男根型の触手に命令するとかまじ鬼畜。
触手が居なくなると、俺と魔王は再び睨みあった。
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