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四、結婚式してみようかな。⑩
「まあ、よい。さっさとこっちに来てもっとよく見ろ」
俺の反応に機嫌が良くなったのか、ローはユージン王子たちを近くに呼び寄せる。
「俺は優しいから、痛くないように開発しているんだ。まず、こうやって胸を弄ると、気持ち良くなって身体が快楽で痺れてくる」
「ちょ、わっ んっ」
抵抗しようにも、口の中に指を入れられて掻きまわされていく。
声を出したら変な風に声が漏れてしまう。
「で、胸の刺激だけでは足りないと、身体が甘い疼きでうすうずしだしたときに、こうやって」
スーッと胸から降りてきたローの指が俺のズボンの中へ一本入る。
ゴムをなぞるように、肝心な部分には触れない。
「触ってほしいと懇願したら、俺は優しく触ってやる。が、前ばかりではいつまでも愛し合えないので、今日は後ろから」
俺の可愛い桃を撫でると、指でさすさす触りだした。
「ロー、んんっ 口っ」
「どうした?」
指を離すと俺の顔をまじまじ見てくる。
くそう。本当に人がいるのにヤりそう。こいつならヤりそう。
だったら。
「助けろ! リー! 助けてくれ!」
「む。うるさいな。下の口じゃなくまず上の口から塞ぐか」
「ぎゃ、んんんっ」
来た。触手のように滑った舌を遠慮なく入れやがって。
「わあ……」
未経験の美少年たちは驚いて目を見開いて、大きく口をあけたままユージン王子を見た。
「王子様は、あのお下品なキス、好きですか?」
呆然としている美少年たちの様子が可愛かったのか、ユージン王子は嬉しそうだった。
「俺は、啄むようなイチャイチャするキスが好きだよ。体中に俺の印を残したいから、あんな下品なキスはあまり好きじゃないかな」
下品で悪かったな。
でも、やばい……蕩けそうなほど気持ちイイ。
舌に真珠でも埋め込んでるのか分からないけど、刺激的で頭の芯が折れてしまいそうなほど、甘くて――。
「うぉおおおおおお、グー!!!!」
その時だった。
まるで白馬の王子様のように、真っ白な馬に乗ったリーが右手には抜いた剣を抱えて現れたのだ。
太陽の光を背に、輝きなぎら現れたリーは、荒い息を吐き、急いでくれたのか額に汗を浮かばせて俺を見ていた。
「……空気を読め、勇者」
「え、でも今、10キロ先の乗馬場にも聞こえるほどグーが叫んでいたから」
10キロ先まで聞こえるわけない。こいつは耳が良いだけだ。
でもなぜだろう。
胸がトゥインクルトウィンクルしてる。
ドキドキと、白馬に乗った王子の登場に、俺は頬を赤めた。
やだ……今、少女マンガのヒロインの気持ちがわかっちゃう。
暴漢に襲われそうになった不安の中、こんなイケメン見たら誰だって恋に落ちちゃうわ。
トウィンクル、トウィンクル、ときめく心。
トウィンクル、トウィンクル、弾ける熱情。
ルルル、ららら、動き出す恋心。
BGMがピンク色に染まった頃、ようやくリーは察したのか顔を真っ赤にする。
「え、あ、え、そのプレイですか?」
「んなわけあるか! 助けろ」
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