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五、魔王暗殺計画⑯
「なっ こら、グー、よ、寄るな!」
ボタンを外しながらリーを押し倒し跨ろうとしたら、全力で逃げられてしまった。
「君は魔王のこ、恋人なんだから」
「女の身体の俺なら、魔王は興味を示さないよ」
「だ、ダメだよ。こんな、危険な魔獣がいる森の中で、そんな」
「うるせーな。お前が雄全開のフェロモンを発して、俺をトゥインクルさせるのが悪いんだ」
女の身体の構造は、実は非常に興味がある。
俺が今まで抱いた女性は、可愛くあんあん鳴いていたからそんなに気持ちが良いのか気になるし、演技じゃないならちょっと体験してみたい。
そう思ったら丁度ナイスタイミング。
城の奴らは一人もいない森というシチュエーション。
世界一良い男だと断言できるスパダリなリー。
ここでなら、俺の野望は叶う。
それなのに、リーが突然険しい顔をして俺を睨む。
「君は、恋人に対して不誠実だ!」
「なんだよ! 女の俺から誘ってやってんだ。男なら、女を傷つけんな!」
「君が、そんなゲスい考え方のままなら、魔王だって変わらないぞ!」
ヤりたい俺と、怒ってるリー。
駄目だ、このままなら、リーのチンコは起たないぞ。
「……俺はもっとリーを知りたいんだ」
「グー?」
「魔王が昔愛した男を、――俺も知りたいんだ」
ただの好奇心から。
切ない目で見つめると、リーは気まずげに視線を逸らす。
視線を逸らすのは、いけない気持ちがあるから。
つまり、少しは俺へイケない気持ちが芽生えていると言うことだ。
「なあ、リー。恋人のフレゼンタちゃんと俺のおっぱい、どっちがでけえ?」
「ふ、ふしだらだぞ」
「まあ、触ってみなって」
リーの手を、自分の胸に押し付ける。
すると、リーは耳まで真っ赤にして顔を逸らす。
俺は、今、世界最強の男を手玉にとっている。
そう思ったら、背中がそくそくと甘く疼いた。
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